人間の手に現れる生体情報の検出とその伝送に関する研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09650499
• Research Institution: Kumamoto National College of Technology
• Principal Investigator: 鈴木 昭二 熊本電波工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (20115679)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 大田 一郎 熊本電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 教授 (60149995)
• Keywords: 東洋医学 / 在宅医療 / 手のひら / 生体情報 / 生体測定

Research Abstract

平成9年度、10年度にひきつづき、手のひら各部の電位、導電率に関するデータ蓄積を行った。交流信号源を用いたこれまでの測定結果から、心身の各状態における手のひらの電気特性と等価な特性を持つ電気回路モデルができることが分かった。手のひらの導電状態に近いと考えられる様々な電気回路について実験した結果、コンデンサと抵抗からなる非常に簡単な回路で、手のひらの等価的な導電状態を表現できることが分かった。この等価回路を用いて心身の様々な状態における測定波形を再現したところ、各状態でのコンデンサ、抵抗の値に大きな変化があることが分かった。手のひらから取ったデータからこの値の変化を知ることで、逆に心身の状態を知ることができる。このような方法は血液などを取る必要もないので、家庭での簡易的な病気診断に利用可能である。
実際面での装置の小型化は、電源部分の小型化ができるかどうかにかかっているため、平成11年度もひきつづき電源部分小型化のための研究も行った。また、老人を対象とした在宅医療における伝送系についての評価を行った結果、高齢者のパソコン操作の熟達度から見て、現時点ではインターネットを利用するより、電話回線を直接利用した従来形の音響結合装置を用いたデータ伝送がより現実的であることが分かった。これまでは、身体の状態測定に関する部分の比重が多かったが、今後は、心の状態測定の比重を増やしていく予定である。

Research Products

• [Publications] Shoji Suzuki: "Changes of equivalent admittance on palms between before and after exercises or magnetic stimulus"Journal of international society of life information science (ISLIS). 17・2. 289-296 (1999)
• [Publications] Shoji Suzuki: "A new serial fix type switched-capacitor DC-DC converter with a low ripple input-current"Proceedings of the 1998 IEEE power electronics specialists conference Fukuoka,. 2. 1517-1522 (1998)
• [Publications] Ichirou Oota: "An AC-DC converter using differential switched-capacitor transformer"Proceedings of the 1998 IEEE power electronics specialists conference Fukuoka,. 1. 763-769 (1998)
• [Publications] Shoji Suzuki: "Analyses of voltage changes of palms by means of Fuzzy theory"Proceedings of the 5th international conference on soft computing, and informaiton / intelligent systems, Iizuka. 1. 353-356 (1998)
• [Publications] 鈴木昭二: "気照射における手のひらの電位変化"第45回応用物理学関係連合講演会. 1. (1998)