1998 Fiscal Year Annual Research Report
高強度コンクリートの自己収縮応力に及ぼすクリープの影響の評価法に関する研究
Project/Area Number |
09650506
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森本 博昭 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021629)
|
Keywords | 高強度コンクリート / 圧縮クリープ / 引張クリープ / 若材齢 / 自己収縮 |
Research Abstract |
水セメント比30%、材齢28日の圧縮強度80〜90N/mm^2の高強度コンクリートの若材齢時の圧縮および引張クリープ試験ならびに自己収縮応力実験を実施した。クリクリープ試験は新開発の油圧式の試験機を用い、載荷材齢は3日とした。載荷時の圧縮強度、引張強度および圧縮弾性係数はそれぞれ42〜49N/mm^2、3.8〜4.2N/mm^2および30〜32KN/mm^2であった。載荷応力は圧縮、引張ともそれぞれの強度の23%、30%および40%とした。自己収縮応力実験はJIS原案試験器を用いて、材齢1日から実施した。各試験実施にあたっては、供試体の表面を金属スプレーおよびアルミシールで封かん処理を行い、供試体からの水分逸散を防止した。供試体のひずみは埋め込み式のひずみゲージにより測定した。実験により次のような知見が得られた。 (1) 載荷応力比が40%以下の範囲で、圧縮クリープの載加応力についての線形性が認められた。 (2) 引張についても、載荷応力比による明確な差異は認められなかった。 (3) 圧縮クリープ性状と引張クリープ性状との間には、明確な差異は確認できなかった。 (4) 水セメント比30%の高強度コンクリートで、材齢10日で最大1.0N/mm^2の自己収縮応力の発生が確認できた。 (5) 自己収縮応力算定のための弾性係数低減率は、材齢初期で0.2程度、材齢28で0.4程度となり、温度応力分野で一般的に採用されている値と異なった傾向を示した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 呉昊, 森本博昭: "若材齢高強度コンクリートの圧縮および引張クリープに関する研究" 土木学会第53回年次学術講演会概要集. 750-751 (1998)
-
[Publications] 音部広樹,森本博昭: "若材齢高強度コンクリートの圧縮および引張クリープ特性に関する研究" 土木学会平成10年度研究発表会講演概要集. 591-592 (1999)