1997 Fiscal Year Annual Research Report
亜熱帯、温帯および寒冷地域の海洋環境下に暴露したコンクリートの耐久性に関する研究
Project/Area Number |
09650514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
迫田 恵三 東海大学, 海洋学部, 教授 (50056230)
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Keywords | 海洋環境 / 圧縮強度 / 塩分含有量 / 鉄筋の腐食 / 透気性 / 耐久性 |
Research Abstract |
亜熱帯、温帯および寒冷地域の環境にコンクリートを3年間暴露するために、本年度は水セメント比30%、50%および70%の供試体を作成した。供試体の種類は圧縮強度試験用として直径10cm、高さ20cmの円柱供試体、塩分含有量試験として縦10、横10、厚さ10cmの立方体供試体、鉄筋の腐食試験用供試体は直径10,高さ20cmの円柱供試体にみがき鉄筋をかぶり2cmのところに埋め込んだ。 これらの供試体を亜熱帯は沖縄県の西表島、温帯地域は静岡県清水市、寒冷地域は北海道の古平町の大気中および海中に暴露した。また、標準養生として水温20℃の水中に供試体を養生し材令28日で圧縮強度,動弾性係数、弾性波速度、静弾性係数の試験を行った。その結果、コンクリートの水セメント比が大きくなると圧縮強度、動弾性係数、静弾性係数および弾性波速度が小さくなった。また、圧縮強度と動弾性係数、静弾性係数および弾性波との関係は前者が大きくなると各種のコンクリートの性質も大きくなる傾向が得られ、両者には高い相関関係が見られた。 コンクリートの耐久性に大きく影響を及ぼす外的要因として、塩素イオン、二酸化炭素、酸性雨などが挙げられる。これらの外的要因がコンクリートに及ぼす影響は、コンクリートの透気性によって異なることが考えられる。そこで本研究では吸水率の異なる粗骨材を二種類用いたコンクリートの透気試験を行った。コンクリートの水セメント比は30%、50%および70%とした。その結果、コンクリートの透気性はコンクリートの水セメント比が大きい場合には、セメントペーストの水セメント比が影響し、水セメント比が小さい場合には骨材が影響することが分かった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 迫田恵三他: "乾湿繰り返し作用が圧縮強度および塩化物イオンの浸透に及ぼす影響" 土木学会第52回年次講演会(平成9年9月). 734-735 (1997)
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[Publications] 迫田恵三他: "海洋環境下に10年間暴露した低品質骨材コンクリートの性質" コンクリート工学年次論文報告集. 19. 343-348 (1997)
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[Publications] 竹田,迫田,十河: "Penetration of chroride ions in concrete and corrosion of reinforcing bars exposeded to marine environment" Fourth canmet/ACI international conference on durability of concrete. 95-109 (1997)