2000 Fiscal Year Annual Research Report
亜熱帯、温帯および寒冷地域の海洋環境下に暴露したコンクリートの耐久性に関する研究
Project/Area Number |
09650514
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
迫田 恵三 東海大学, 海洋学部, 教授 (50056230)
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Keywords | 海洋環境 / 亜熱帯地域 / 温帯地域 / 寒冷地域 / 耐久性 / 塩分含有量 / 炭酸化 / 鉄筋の腐食 |
Research Abstract |
亜熱帯の西表島、温帯の清水市および寒冷地域の北海道古平町の海洋環境下に3年間暴露したコンクリート供試体を回収し、単位容積質量、動弾性係数、超音波伝播速度、圧縮強度,静弾性係数、中性化深さ、自然電位、塩分含有量および鉄筋の腐食量の測定を行った。また、亜熱帯の海洋環境下に建設された築後25年経過した鉄筋コンクリート桟橋の耐久性調査を行った。その結果、以下の知見が得られた。 1.海上大気中に暴露した圧縮強度は、暴露前の強度より大きくなっており、特に水セメント比が大きい場合に顕著である。亜熱帯と温帯地域の強度に大差は見られない。 2.中性化深さの実測値と推定値は、どの暴露環境においても小さいが、亜熱帯、温帯地域では降雨、寒冷地城では積雪が影響したものと考えられる。 3.海上大気中に暴露した場合、暴露地に関係なく塩分量は0.1%以下となった。海中においては水セメント比に関係なく、表面から2cmまで0.4%以上を示した。水セメント比50,70%では0.1%以上の塩分量は深さ4cmまで達した。 4.海上大気中に暴露した場合、鉄筋の腐食量は寒冷地に暴露したものより、亜熱帯、温暖地域に暴露した方が大きい。 5.25年経過したコンクリートの圧縮強度と建設時の配合強度を比較すると、前者は後者の約84%の強度を示した。また、干満作用を受ける床版部材の圧縮強度は、他の床版部材の強度より大きい。 6.建設後25年経過しているのである程度の炭酸化を予想したが、降雨や干満作用の影響によって炭酸化はほとんど見られなかった。 7.床版部材の鉄筋の腐食は、スプラッシュを受ける部分が干満作用を受ける部材より鉄筋の腐食量が大きい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 迫田恵三 他: "亜熱帯、温暖および寒冷地域の海洋環境下に暴露したコンクリートの性質"東海大学紀要海洋学部. 第49号. 45-59 (2000)
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[Publications] 竹田宣典 他: "シリカフュームを用いたコンクリートの海洋環境下における耐久性"コンクリート工学年次論文集. Vol.22. 97-102 (2000)
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[Publications] 平田竜司 他: "亜熱帯、温暖および寒冷地域の海洋環境下に2年間暴露したコンクリートの性質"第54回セメント技術大会講演要旨. 220-221 (2000)