1997 Fiscal Year Annual Research Report
点検データに基づく遺伝的アルゴリズムを援用した既存橋梁の最適補修計画立案
Project/Area Number |
09650521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
近田 康夫 金沢大学, 工学部, 助教授 (50155298)
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Keywords | 橋梁維持・管理 / データベース / 補修計画 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
今年度の研究成果は以下の通りである. 1.橋梁台帳および橋梁点検台帳をデータベース化し,さらにインターネット上で利用できるようにシステムを改良した.これによりクライアント・サーバーシステムでのデータの利用が可能となり,後述する最適補修計画立案支援システムなどの他の解析システムとの連携が複数のコンピュータ間で可能となった.なお,このデータベース部分に関しては某自治体で試用が行われている. 2.上記データベース中の橋梁点検台帳における橋梁の総合判断は専門家の行ったものではあるが,矛盾が混入している疑いがある.そこで,その矛盾を発見および解消するために,自己組織化特徴マップ(SOM)と学習ベクトル量子化(LVQ)というニューラルネットワークを援用して点検台帳のデータの洗練を行った. 3.上記データベースのデータを用いる遺伝的アルゴリズム(GA)を援用した最適補修計画立案支援システムは,開発済みのプロトタイプにネットワークの信頼性およびある部位を補修する場合にそれ以外の特定部位が損傷していればそれも補修するという補修部位間の従属性を考慮した評価関数と目的関数を導入した.これにより,これまでの部位単位の橋梁評価値の総和を最大化する補修代替案探索ではなく,より実際の補修計画立案に近い形での代替案探索が可能となった. なお,データベースシステム,データ洗練化システム,補修代替案立案支援システムはいずれもMS-Windows95/NT上で利用できるようにGUI環境が構築されており,連携利用が可能である.
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[Publications] Yasuo CHIKATA: "Application of Hyper-Text Expression to Bridge Damage Diagnosis" 7th Int.Conference on Computing in Civil and Building Eng.Vol.1. 565-570 (1997)
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[Publications] 辻岡真也: "自己組織化特徴マップによる橋梁点検データの検証" 土木学会年次学術講演会概要集. I-A. 390-391 (1997)