1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650524
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中川 建治 岐阜大学, 工学部, 教授 (80035039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 康寿 岐阜大学, 地域共同研究センター, 助教授 (30221542)
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Keywords | 立体駐車場 / 地震応答 / 積載物の滑動 / 積載物の揺動 |
Research Abstract |
本研究は自立式立体駐車場及びビルに組み込み込まれたビル一体型立体駐車場の地震応答を解析するソフトを開発することと、上記の立体駐車場の動的応答の特性をまとめたものである。 ビルと立体駐車場の連結方式は、部材(あるいはばね)で連結する方式と一定のクリアランスを伴うばね(遊離滑動ばね)を介して衝突する方式を選択できるものとしている。 立体駐車場の積載車両は地震応答時に床上を滑動する(エレベーター式裁荷)方式と遥動する(ゴンドラ式車両収納)方式を選んで解析するようになっている。 ビル構造物は一般骨組み構造であれば任意形状として解析可能であり、建築基準法のLL荷重が地震応答時に床上を滑動できる方式を解析出来るようにしている。 解析プログラムは Visual Basic Ver.6 言語で作成してあり、大規模骨組み構造物(ビルと立体駐車場の達成系)を解析し得るものとして完成させた。 解析結果の主なものを略記するとつぎのようになる。 (1) 立体駐車場と一般ビル構造物の地震時応答の相違は、積載車両の遥動や滑動が生じることにより地震波と構造物の固有周期の共振現象は完全に回避されることであって、立体駐車場は極めて免震特性に富んだ構造系である。 (2) 立体駐車場とアパートのビルを連結するとビルの地震応答は立体駐車場の免震特性によって多少の耐震特性が向上させられる。しかし連結材に過大な負荷が集中することは避けられない。 (3) 立体駐車場とビルとが単独に自立していて、地震応答時には頻繁に衝突するようにしておき、衝突部分へクリアランスを伴うばねを設置することが望ましい。この方式は構造物両者に対して極めて有効な免震効果を与えることが示された。
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