1998 Fiscal Year Annual Research Report
長寿命域を対象とした変動荷重疲労設計法に関する研究
Project/Area Number |
09650525
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 健太郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50109310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 明雅 名城大学, 理工学部, 教授 (10023350)
貝沼 重信 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00262874)
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Keywords | 疲労設計法 / 長寿命域 / 変動荷重 / き裂開閉口 / 荷重相互干渉効果 |
Research Abstract |
本研究では,変動振幅応力下における溶接継手の基本的な疲労挙動を明らかにするために,分布形の異なる2種類の変動荷重下で十字すみ肉溶接継手に与えることで疲労試験を行った.また,様々な変動荷重下における溶接継手の疲労寿命を明らかにするために,継手の初期条件(初期き裂長さ,き裂形状,すみ肉溶接の形状等)についてモンテカルロシミュレーションを行い,その結果に基づいてパラメトリックな疲労寿命解析を行った.これらの結果から,変動振幅荷重による疲労試験結果を等価応力範囲で整理した場合,一定振幅荷重の疲労試験結果の平均値よりも疲労強度が若干低くなることが明らかになった.さらに,中央切欠き試験片を用いて様々なパターン(一定振幅荷重,単一過荷重,周期過荷重,ブロック荷重および変動振幅荷重)の繰返し荷重下で疲労き裂進展試験を行うことで,疲労き裂の進展に及ぼす荷重相互干渉の影響を定量的に明らかにした.この進展試験で用いた様々な荷重パターンが疲労き裂進展速度に及ぼす影響をさらに詳細に解析的に検討するため,本研究ではNewmanモデルに新しいメシュの切り方,計算ステップごとにき裂を進展させる手法,および計算時間を短縮させる手法を導入することで,より精度の高いき裂進展モデルを開発した.このモデルを用いて疲労き裂進展の解析を行い,解析結果と前述のき裂進展試験の結果を比較することで,本研究で開発したモデルの有用性を確認した.
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[Publications] Yamada,K., Cao,Q., Okuhara,Y.and Cheng,X.: "Fatigue crack growth behavior of various structural steel after single and periodic overload" 土木学会論文集. Vol.15, No.2. 191-200 (1998)
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[Publications] Yamada,K., Okado,N.and Cao,Q.: "Fatigue crack growth behavior under periodic overload and variable amplitude block loading" Journal of Structural Engineering. Vol.44A. 1133-1140 (1998)
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[Publications] 山田健太郎、曹秋良、岡戸直樹: "構造用鋼の変動応力下での疲労き裂進展速度の測定" 構造工学論文集. Vol.45A. (1999)
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[Publications] Cao,Q.and Yamada,K.: "Fatigue crack growth prediction under various loading spectra" The Seventh East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering & Construction. (1999)