1998 Fiscal Year Annual Research Report
異方性材料の波動解析と非破壊評価への適用に関する研究
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09650527
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣瀬 壮一 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00156712)
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Keywords | 異方弾性体 / 散乱 / 境界要素法 / 波動解析 / 可視化 / 超音波実験 / 非破壊評価 |
Research Abstract |
平成10年度は,境界要素法を用いた異方弾性体の波動解析をベースとして,波動伝播の可視化,散乱波形のデータベース化,ならびに,超音波実験による異方性の評価を行ない,以下の知見を得た.1.波動伝播の可視化においては,異方弾性体の内部点における変位応答を境界要素法により計算し,解析結果を可視化ソフトウエアを用いて表示させることにより異方弾性体中における波動散乱,伝播状況を明らかにした.その結果,等方性とは全く異なる散乱現象を再現することができた.2.散乱波形のデータベース化では,散乱源となる欠陥種別,入射波の種類,入射方向などを様々に変化させて,後方散乱波の位相,振幅を計算して,その取りまとめを行なった.今まで,異方性材における超音波の解析では入射波動の伝播についての研究は多く行なわれているが,散乱現象については解明されていなかった.本計算結果は,散乱特性を考慮した超音波パルスエコー法の定量化のための基礎データを提供するものと考えられる.3.超音波実験では,異方性を持つ鋼板に対して様々な方向から超音波を入射し,計測された波速から鋼板の弾性定数を決定することができた.その結果,用いた鋼板はほぼ5%の弾性定数の偏差を持つ横等方弾性体であることが分かった.ただし,今年度,欠陥を含んだ供試体による超音波実験までは実施することができなかった.これについては次年度において実施し,解析結果と比較検討を行なう.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 廣瀬 壮一: "積分方程式による超音波散乱のシミュレーションと逆解析" 非破壊検査. Vol.47. 300-306 (1998)
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[Publications] Sohichi HIROSE: "Crack analysis in an anisotropic elastic solid" Proc.of 3rd meeting of meso-mechanical Aspects of material strength and fracture. 139-145 (1998)
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[Publications] 廣瀬壮一,桂 健太郎: "異方性材料中の欠陥による弾性波の散乱について" 日本非破壊検査協会平成11年度春季大会講演概要集. (1999)