1998 Fiscal Year Annual Research Report
無収縮モルタルによる円錐形ソケットのケーブル定着法の開発
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09650532
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Research Institution | Miyazaki University |
Principal Investigator |
今井 冨士夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (00038077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 隆雄 宮崎大学, 工学部, 教授 (70041027)
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Keywords | ケーブル定着 / 中詰材 / 円錐形ソケット / 無収縮モルタル / 高強度モルタル / 引き抜き抵抗 / 高性能減水剤 / シリカフューム |
Research Abstract |
本研究は円錐形ソケットによるケーブル定着の簡易化を目的としたもので、注入時の取り扱いが不便な従来の亜鉛銅合金に替わる中詰め材として、安価で使用性の豊かな無収縮モルタルを対象にして実験を重ねてきた。その結果、ソケット内部のケーブルを素線すべてに分解すれば十分な定着が期待できるが、ケーブルの分解の手間を少なくする目的で、ソケット内ケーブルを粗くストランド単位に分解したものや分解しないケーブルについては、内部モルタルの強度不足などにより十分な定着を維持できないことがが明らかとなっていた。ここでの研究では、無収縮モルタルの高強度化と上記の2つのソケット内ケーブル状態の定着機能の向上についての検討を行った。 1. 無収縮モルタルの高強度化 注入モルタルはポンプ圧入されるので強度に加えて流動性も必要となる。流動性には高性能減水剤を、高強度化にはシリカフュームを使用して、圧縮強度も800kgf/cm^2を越える流動性を有する高強度モルタルの配合を明確にするとともに、材料特性も明らかにした。 2. ソケット内ケーブル状態に関する定着機能 まず、ストランド分解した場合では、ストランド端部の1部を粗く分解するとともに、高強度モルタルを用いれば、素線分解と同様に十分な定着能を有することを明らかにされた。次いで、ケーブルを分解しない場合についても、端部の1部分解とアンカー板を組み合わせれば、ケーブル破断までは緊張力を維持できないものの、使用荷重をはるかに越える荷重には抵抗できることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 白石 哲 他2名: "円錐形ソケットの高強度モルタル中詰めによるケーブル定着能" 土木学会第52回年次学術講演概要集. No.V. 338-339 (1997)
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[Publications] 白石 哲 他3名: "シリカフュームによる高強度モルタルの配合と材料特性" 平成9年度土木学会西部支部研究講演概要集. No.2. 810-811 (1998)
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[Publications] 今井富士夫 他3名: "高強度モルタルを注入したソケットに定着されたケーブルの引き抜き抵抗" コンクリート工学年次論文報告集. 20-3. 193-198 (1998)
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[Publications] 白石 哲 他3名: "円錐形ソケット内部でのケーブル定着法と引き抜き抵抗" 土木学会第53回年次学術講演概要集. No.V. 986-987 (1998)