1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650541
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
日下部 治 東京工業大学, 工学部, 教授 (40092548)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 次朗 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40179669)
|
Keywords | 破砕性 / マサ土 / せん断 / 圧縮性 / 微視的挙動 |
Research Abstract |
平成9年度は,地盤の局所的間隙構造の変化を微視的に観察するため,50×50×100mmの供試体の平面ひずみ圧縮試験装置を開発し,その全体の応力ひずみ関係を測定しながら,マイクロスコープによりせん断体の発生過程を詳細に観察した.このマイクロスコープは25〜800倍のズ-ムレンズがついており,撮影した画像から粒子間距離等を測定できるようになっている.今年度は基礎的なデータを得るため,この種の実験で広く用いられている豊浦砂を試料とした.これを相対密度が85%となるように乾燥状態で締固めて供試体を作成し,398kPaで等方圧密した後,せん断試験を行った.実験を行った結果,次のような結論が得られた.即ち,1)せん断帯発生以前は試料は全体的に圧縮し,土粒子の変位ベクトルは同一の方向・大きさであった.2)せん断帯発生時は供試体の変形はせん断帯に集中する.また,せん断帯の幅はほぼ土粒子10〜15個分(2〜3mm)の大きさであった.3)せん断中のせん断帯付近の土粒子は,他の土粒子を乗り越え,または間隙に転がり込むように運動していた.4)せん断帯付近で生じるせん断ひずみ,体積ひずみは,共に供試体全体を一様と仮定したものに比べ著しく大きい.5)せん断体でのせん断ひずみに対する体積ひずみの変化は供試体全体のそれとほぼ同じであった.このことからせん断に伴う体積変化のほとんどがせん断帯に集中していることが確認できた.
|