サクションケ-ソンの防波堤構造物への適用に関する研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09650558
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Maizuru National College of Technology
• Principal Investigator: 高谷 富也 舞鶴工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助教授 (70179448)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 前野 賀彦 日本大学, 短期大学部, 教授 (90110139)
• Keywords: サクション / ケ-ソン / 防波堤 / 不規則波 / 間隙水圧 / 波圧実験 / 杭基礎 / 動的応答解析

Research Abstract

風・波浪・流れなどの不規則な外力作用下にある大水深下の軟弱地盤における防波堤構造物としてサクションケ-ソンの適用を検討するため、研究計画に従って本年度は以下に示すように研究を遂行した。
1.「規則波及び不規則波を受けるサクションケ-ソンの応答特性」について、運輸省港湾技術研究所での捨て石マウンド上のケ-ソン式防波堤に作用する波圧実験及び本校の造波水槽を用いた規則波及び不規則波を受けるサクションケ-ソンの波圧実験を整理しまとめた。
2.「サクションケ-ソンの変位挙動によるケ-ソン周辺地盤の応答特性」については、海底地盤の特性を考慮したサクションケ-ソン一周辺地盤の連成系の3次元動的応答解析法を用いて、サクションケ-ソンの変位、ケ-ソン周辺地盤における応力・間隙水圧の周波数領域での応答を求めた。この場合、サクションケ-ソンに作用させるサクション、ケ-ソン底面のコンパートメントの寸法・配置やスカート長及び地盤の透水係数がサクションケ-ソンの変位応答及びその周辺地盤の応力・間隙水圧の応答特性にどのような影響を及ぼすかについて調べた。
3.「サクションケ-ソンの耐波安定性に影響を及ぼす諸要因の解明」については、平成10年度において、ケ-ソン式防波堤に作用する波圧実験結果を用いて、サクションケ-ソン-地盤系の動的応答解析を行う予定である。ここでは、時間領域及び周波数領域における周辺地盤の応答を通じて、ケ-ソンの耐波安定性及び周辺地盤の応答に影響を及ぼす諸要因の定量的な調査・分析を加えることにより、サクションケ-ソンの防波堤構造物への適用性を検討するものである。また、ケ-ソン護岸への適用も考慮して、地震時および護岸の支持力特性の増大を図るために、杭基礎の適用も検討する予定である。

Research Products

• [Publications] 前野 賀彦: "先端拡底杭の沿岸域への適用に関する一考察" 海岸開発論文集. Vol.13. 399-404 (1997)
• [Publications] 高谷 富也: "潮位変動を受ける杭基礎の支持力特性について" 海洋開発論文集. Vol.13. 465-470 (1997)
• [Publications] 高谷 富也: "潮位変動を受ける杭基礎およびその周辺地盤の応答特性について" 舞鶴工業高等専門学校紀要. No.33. 85-94 (1998)
• [Publications] 高谷 富也: "先端拡底杭周辺地盤の応答特性に関する一考察" 舞鶴工業高等専門学校紀要. No.33. 95-105 (1998)