1998 Fiscal Year Annual Research Report
不確実性下での逐次決定型交通行動の分析と交通情報提供効果の計測
Project/Area Number |
09650582
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
廣畠 康裕 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60023347)
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Keywords | 不確実性 / 動的交通情報提供 / 交通行動分析 / 経路選択 / 出発時刻選択 / 駐車場選択 / 所要時間知覚 / 非集計モデル |
Research Abstract |
本研究は、所要時間不確実性下での自動車利用者の交通行動が逐次的な意思決定プロセスを通じてなされるという行動仮説に基づき、その意思決定メカニズムの解明を試みるとともに、その中で交通情報の果たす効果を分析することにより動的交通情報提供の効果計測を行うことを目的としている。平成9〜10年度の研究実績の概要は以下の通りである。 1. 関連研究とその問題点の整理 : 不確実性下での交通行動および動的交通情報提供の効果計測に関連する既往研究のレビューを行い、それらの問題点と今後の課題を整理した。 2. 不確実性下での逐次決定型交通行動のモデルの定式化 : 不確実性下での逐次決定型交通行動の意思決定プロセスにおける動的交通情報提供の効果をより明確に捉えるために、交通行動意思決定を、行動開始時の予定決定と行動開始後の変更決定の2つに大別し、それぞれについて交通情報の効果を考慮しつつモデルの定式化を行った。 3. 経路選択および駐車場選択に関する実態・意識調査の実施 : 不確実性下での逐次決定型交通行動の代表例として、自動車利用者の経路選択と駐車場選択を取りあげ、それぞれについて豊橋市民を対象に実態と意識に関するアンケート調査を実施した。 4. 非集計モデルによる分析 : 上記データを用いて非集計タイプの交通行動モデルの構築を行い、駐車場選択行動および経路選択行動における各種影響要因の影響度を明らかにする中で動的交通情報提供の効果を定量的に把握した。 5. 動的交通情報提供の効果計測シミュレーションモデルの構築の試み : 上記の分析結果に基づき、行動決定メカニズムを組み込み、かつ不確実性の原囚である交通状態の日間変動の再現を可能とするシミュレーションモデルの構築を試みたが、時間的制約もあって、その枠組みを示すにとどまり、その適用例を通じた有効性の検討は今後の課題として残された。
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[Publications] 廣畠康裕・中平恭之: "待ち時間に対する知覚分布を考慮した駐車場選択行動の分析" 日本都市計画学会中部支部研究発表会論文・報告集. No.9. 13-16 (1998)
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[Publications] 中平恭之・廣畠康裕: "駐車場案内情報が休日ドライバーの対応行動に与える効果の分析" 土木学会年次学術講演会講演概要集IV. Vol.53. 660-661 (1998)
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[Publications] 依田勝雄・廣畠康裕: "所要時間不確実性下における通勤ドライバーの出発時刻と利用経路に関する分析" 土木学会年次学術講演会講演概要集IV. Vol.53. 612-613 (1998)
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[Publications] 及川真智子・廣畠康裕: "駐車場案内システム導入後の休日来街ドライバーの予定駐車場選択行動の分析" 土木学会中部支部研究発表会講演概要集. 403-404 (1999)
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[Publications] 徳田太平・廣畠康裕: "自動車利用者の経路選好意識と経路選択行動に関する研究" 土木学会中部支部研究発表会講演概要集. 421-422 (1999)