1997 Fiscal Year Annual Research Report
接地境界層における240面体型変動大気圧検出器の試作
Project/Area Number |
09650625
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
桂 順治 京都大学, 防災研究所, 教授 (20034340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (10111981)
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Keywords | 気圧変動 / 気圧計測 / 大気乱流 / 乱流スケール / 接地境界層 / 流形形成長さ |
Research Abstract |
直径160mm厚さ5mmのアクリライト製球殻に内接する240面体を厚さ0.2mmの硬質ビニール板で作成し、要素3角形の重心位置および頂点の位置を球面上にとり、概ね均等な362点(うち1点は支柱)の突起と穴をもつ大気静圧検出器を作成した。 風洞床面のターンテーブル上にロードセルを介した検出器を組み上げ、風向角を変化させて、検出器に作用する抗力と検出器の内圧とを計測したが、良好な無指向性を得ることができた。ただ風向角の検出には3角支柱の指向性が見られたが、補正は可能である。また、組み上げ状態での検出器の固有振動数は5.8Hzであり、2Hz以下の風速変動成分には準静的に追随するものと思われ、外圧急変による内圧の応答は0.1秒以下で応答性もよい。 自然風の変動を模して、風洞気流中での動揺試験を行ったところが、動揺による内部気体の質量効果と思われる変動が重疊し、予期せぬ現象の解明に手間取っている。しかしこの質量効果と目的とした検出器周辺の流形形成による内圧成分とは直交性があることがわかり、それを利用する解析方法を考慮中である。 そこで、たとえ動揺質量効果が完全に解明できなくとも、自然風中で動揺が発生するとは考えられず、新年度早々にフィールドに出して自然風そのもので検定することも一方策であると考えている。
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