1997 Fiscal Year Annual Research Report
水平力とねじりモーメントを繰返して受ける鋼柱の構面外累積変形発生機構の解明
Project/Area Number |
09650632
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
修行 稔 長崎大学, 工学部, 教授 (70039668)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 剣平 長崎大学, 工学部, 助手 (50274626)
|
Keywords | 鋼柱 / 繰返し載荷 / ねじり / 構面外変形 / 崩壊 |
Research Abstract |
本研究の目的は、強い軸力下で水平力とねじりモーメントを繰返して受ける閉断面鋼柱に構面外への累積塑性変形が発散的に生じ、崩壊に至る挙動を実験と精密な数値解析によって明らかにすることである。今年度はまず、九州大学のスーパーコンピュータを用いて、水平力による柱頭変位とねじりモーメントの相乗効果が生み出す構面外への小さな力が、この発散挙動の原因であることを数値解析によって確認した。 この結果を受けて、強い軸力と小さな横荷重のもとで繰返し水平力を負荷できる実験装置の検討に入り、既設の門形フレームを利用して下端完全固定、上端水平変位拘束(水平二軸回りの回転および鉛直変位自由)の供試体に、上端から軸力を、供試体中央部近辺に横荷重と繰返し水平力を載荷する装置を設計製作した。本装置は、供試体上端の水平変位を軸力用油圧ジャッキのシリンダとピストンで拘束するため軸力の制御が難しくなる可能性がある。著者らの文献検索の結果では、いずれの文献にも本装置と同じ思想の実験装置はなく、基本的な実験でその信頼性を十分確認する必要があった。そのため、予備実験用の供試体を二体製作して当初の目的に沿った精度の高い実験が可能かどうかを調べた。その結果、実験に最低5名程度の人員を要するものの各担当者が細心の注意を払うことで要求される実験が遂行可能であることを確認できた。 来年度は本実験を実施しつつ対応する数値解析を行って、鋼管の繊維レベルでの塑性的挙動を調べて構面外塑性変形発散機構の本質を解明したい。
|
Research Products
(1 results)