1997 Fiscal Year Annual Research Report
色彩と視覚的プレザントネスを考慮した動的景観評価法に関する研究
Project/Area Number |
09650647
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久野 覚 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70153319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 昌幸 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20283393)
亀井 栄治 名城大学, 都市情報学部, 講師 (10278335)
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Keywords | 景観評価 / 色彩 / デジタルカメラ / アイマークレコーダー / 視線追跡 |
Research Abstract |
快適性の一つであるプレザントネスと色彩を考慮した動的景観評価法として、以下の三つの側面を明らかにすることにより、新しい動的景観評価を提案することができると考えている。(1)実際の景観の物理特性について、種々の景観を対象に、同一場面における時刻・季節による太陽光・陰影等も考慮し、景観の記述法を検討する。(2)被験者による印象評価実験を行い、道順の違いなど短期的な視覚情報の変化による印象評価と一日あるいは季節の違いによる中長期的な変化による印象評価の相違を明らかにし、物理特性との対応を図る。(3)写真画面をパソコンの簡易画像処理ソフトにより、色彩・人物や車の量などについて操作し、(1)(2)について一般化を図る実験を行う。本年度は、これらの内の、(1)と(2)を中心に行った。(1)の物理特性の検討については、デジタルカメラからの景観画像データを、RGBとXYZという2種類の表色系を用い、色彩分布とその割合の変化、同一場面における別条件間の色差分析、二次元フーリエ変換のパワースペクトルによるゆらぎ分析等により、あるいは、それらの分析結果を基にしたクラスター分析などの統計解析を用いることにより、景観を物理的に記述することを得た。また、(2)においては、(1)の景観画像を用い、SD法による心理評価実験を行った。また、アイマークレコーダーによる視線追跡実験を行い、個々の形容詞対について評価を行う際に被験者がどのような注視行動をとっているかについて分析中である。
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[Publications] 川瀬由弘,村上基宏,原田昌幸,亀井栄治,久野覚: "街路景観の色彩特性に関する研究、その1研究計画および異なる街路間の比較" 日本建築学会学術講演梗概集(関東). 1997D-1. 433-434 (1997)
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[Publications] 村上基宏,川瀬由弘,原田昌幸,亀井栄治,久野覚: "街路景観の色彩特性に関する研究、その2同一街路色彩の1日の変化と本研究におけるデジタルカメラの適応性" 日本建築学会学術講演梗概集(関東). 1997D-1. 435-436 (1997)
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[Publications] 松井小津江,久野覚,原田昌幸,青山和宏: "画像提示による景観評価に関する研究 構成要素としての人の効果について" 日本建築学会学術講演梗概集(関東). 1997D-1. 787-788 (1997)
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[Publications] 川瀬由弘,村上基宏,原田昌幸,亀井栄治,久野覚: "街路景観の色彩評価に関する研究 〜(その1)街路景観色彩の時刻・季節・天候・撮影ポイントによる変化〜" 東海支部研究報告集(日本建築学会東海支部). 第36号. 509-512 (1998)
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[Publications] 村上基宏,川瀬由弘,原田昌幸,亀井栄治,久野覚: "街路景観の色彩評価に関する研究 〜(その2)同一街路における1日の色彩の変化率による分析〜" 東海支部研究報告集(日本建築学会東海支部). 第36号. 513-516 (1998)