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1999 Fiscal Year Annual Research Report

バイリンガルによる騒音のうるささに関する日本語と英語の共通尺度の構成

Research Project

Project/Area Number 09650653
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

矢野 隆  熊本大学, 工学部, 教授 (30109673)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) カーク マスデン  熊本学園大学, 経済学部, 講師
Keywords標準尺度 / 騒音のうるささ / 日本語 / 英語 / バイリンガル / 程度表現語 / 心理音響実験
Research Abstract

本研究では以下の2つの調査と実験を行った。1)日本語と英語のバイリンガル45名を対象とした騒音のうるささの程度表現語に関する調査を行い、日本語と英語の意味の等価な尺度を構成した。2)日本語を母国語とする51名と英語を母国語とする45名の人々を対象として、1)で構成された日本語と英語の4段階と5段階の尺度とICBENの共同研究によって構成された日本語と英語の尺度を用いて、騒音の評価実験を行い、反応の等価性に基づき、尺度の等価性を検討した。これらから以下の知見を得た。
(1)同じ言語の尺度間の比較で、尺度のカテゴリを等間隔とみなして処理すると(すなわち4段階尺度の尺度値を1,2,3,4とし、5段階尺度を1,2,3,4,5とする)、バイリンガル調査とICBENの共同研究で得られた英語の尺度による反応には有意な差は見られなかったが、日本語の尺度間ではICBENの共同研究で得られた尺度で得られた反応が有意に高かった。
(2)しかし、尺度に程度表現語の強さに基づく等間隔性を付加して比較すると(ICBENの共同研究で得られた距離尺度を使用する)、日本語の尺度間では有意差が見られなくなり、英語の尺度間では有意差が現れた。このことは、英語の被験者は尺度のポジションに反応し、日本語の被験者は言葉の強さに反応していることを示唆している。
(3)異種の言語間で反応を比較すると、一貫して日本語の尺度による反応が英語の尺度による反応よりも高かった。この理由としては、(1)英語のannoyanceと日本語のうるるささといった基礎評価語の違い、すなわち「うるさい」はannoyよりも意味が弱く、したがって反応が大きくなる、(2)実験方法の誤差、例えばICBENの共同研究では英語の尺度と日本語の尺度を構築するのに被験者が異なる、など、(3)英語を話す人と日本語を話す人の騒音に対する敏感さの違い、などが考えられる。これらを明らかにするためには、別途研究計画が必要である。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 矢野 隆: "バイリンガルを対象とした騒音のうるささの程度表現語に関する調査"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-1. 111-112 (1999)

  • [Publications] 木原 玄子: "日本語と英語のうるささ尺度の等価性に関する音響心理実験"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-1. 115-116 (1999)

  • [Publications] T.Yano: "An Experiment on the Eguivalence of Annoyance Scales in English and Japanese"Proc. of 1999 International Congress on Noise Control Engineering. Vol.3. 1331-1336 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2014-02-28  

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