1998 Fiscal Year Annual Research Report
発展途上国における地域開発と伝統的環境管理システムの整合性に関する研究
Project/Area Number |
09650668
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
増井 正哉 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (40190350)
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Keywords | 地域開発 / パキスタン / 環境管理システム / 発展途上国 / 部族社会 / 集落環境 |
Research Abstract |
発展途上国、とくに近年の経済成長がめざましいアジア諸国において、さまざまな地域開発が行われているが、伝統的な住環境の保全と活用の点から見て問題となる事例がきわめて多い。本研究は、明快で特徴的な伝統的環境管理システム(部族慣習法パクトゥウヌワイによる)をもつパキスタン北西辺境州の一集落ノーグラムと中心都市ペシャーワルの一地区(モハッラ)を事例にこの問題を明らかにし、適正な地域開発のあり方を検討しようとするものである。本年度はパキスタン北西辺境州の集落ノーグラムを対象として次のような事例研究をおこなった。 ・既収集データ(全戸プラン、血族関係、土地所有 etc.)をデータベース化し、伝統的集落の空間構成と社会構造の関係を明らかにした。 ・ヒアリングから部族慣習法パクトゥヌワレイを中心とした伝統的環境管理システムを明らかにした。 ・地域開発プロジェクトが集落にどのような影響を与えたかを明らかにした。 ・パキスタンにおける農村開発プロジェクトに関するデータを収集した。
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