1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650675
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
船越 徹 東京電機大学, 工学部, 教授 (20057186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
積田 洋 東京電機大学, 工学部, 講師 (60120119)
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Keywords | コンサートホール / 視覚特性 / 心理量分析 / 指揮者からの距離 / 指揮者を見下ろす俯角 / ホール中心軸からのふれ角 / 指揮者方向と座席の向きのずれ角 / 座席配置 |
Research Abstract |
木研究は、シューボックス型のオ-チャードホール(OCH)・アリ-ナ型のサントリ-ホール(SUN)・六角形型の東京文化会館(TBK)・扇型の東京芸術劇場(TGG)を対象として、視覚特性から見たコンサートホールの評価と座席配置について、主に以下のことを明らかにした。 まず(1)、オ-ケストラコンサート時に心理実験を行った<心理量分析>では、SUNはホール全体としてオ-ケストラ(以下オケ)との親近感・他の聴衆との一体感(以下<一体感>)・視覚面を総合しての評価(以下<視覚的評価>)等、視覚面からの心理評価において全搬的に優れている、さらに、SUNの2階左右前・中部バルコニー等とTBKのl階サイド後部等は、オケとの関係や、鑑賞する雰囲気においても、満足できる座席ブロックである等の特徴を示した。次に(2)、心理評価と指揮者からの<距離>・指揮者を見下ろすく俯角>・ホール中心軸からの<ふれ角>・指揮者方向と座席の向きの<ずれ角>の4指標の関係から、<視覚的評価>がかなり良いのは、距離12〜28mかつ俯角5〜15度、更にふれ角が85度以内を越えない座席である。又、座席方向はずれ角が25度以上で不適切と感じるといった、評価や設計に対する指針を得た。(3)、(2)で得られた指針を踏まえ、OCHは、視覚的に良い座席が160席あるが、全体として視覚的に良い座席が少ない。SUNは、視覚的に良い座席が894席あり、更にオケとの親近感があり視覚的にかなり優れる座席が80席あり、オケとの親近感や<一体感>がない座席が少ない.TBKは、視覚的に良い座席が884席ある。ずれ角と俯角が大きく、条件の良くない座席が多い。TGGは、視覚的に良い座席が564席あり、かなり良い座席も98席あるが、オケが見渡せるがオケとの親近感のない座席が552席存在する。以上、座席配置による各ホールの特徴を明らかにした。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.FUNAKOSHI, H.TSUMITA, T.URABE: "Study of the Pcychological Evaluation by Visual Characteristics in Concert Halls" MERA97 International Conference on Environment-Behavior Studies for the 21st Century. 571-576 (1997)