1997 Fiscal Year Annual Research Report
A/K/Cスーパーハイブリッド材料のスマート化に関する研究
Project/Area Number |
09650743
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
芳我 攻 千葉大学, 工学部, 助教授 (10009277)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅沼 博 千葉大学, 工学部, 助教授 (40167888)
小山 秀夫 千葉大学, 工学部, 助教授 (60114279)
|
Keywords | スマート材料 / スーパーハイブリッド材料 / 光ファイバー / ヘルスモニター / 力学的性質 |
Research Abstract |
本年度の研究においては光ファイバー埋設スーパーハイブリッド材料の製造条件を決定した.次に光ファイバーを埋め込むことによる、材料の力学的性質の変化の有無を,実験およびFEM解析により検討した.さらに、種々の外力、すなわち単純引張、面内単純圧縮、面外単純圧縮、単純曲げが加わるときの光伝送特性について実験的に検討し、各外力条件下における伝送損失発生のメカニズムを明らかにした.その結果以下の結論を得た。 1)光ファイバーと強化繊維が平行な場合圧力0.5MPa、直交する場合でも圧力0.2MPaで成形すれば、光ファイバーを損傷することなくFRP層内に埋設することができ、光伝送損失も少ない.2)光ファイバーの埋め込み密度はピッチ1mm以上ならば、材料の力学的性質は光ファイバーを埋め込んでない場合と変化はない.3)光ファイバーに張力が加わる方向の負荷に対しては強化繊維とOFが平行の場合は材料ひずみ0.8%で,直交する場合は0.4%で埋設光ファイバーの多重破壊が始まる.4)光ファイバーに張力が加わらない方向の負荷に対しては材料破断に至るまでの光伝送損失は非常に少なく光ファイバーは破壊しない.5)強化繊維に直交させた光ファイバーにより、引張り負荷と曲げ負荷による、材料内のトランスバースクラックの発生を検出できる.6)強化繊維方向面内圧縮負荷の場合は同方向に埋設した光ファイバーにより材料の圧縮座屈を検出できるが,許容圧縮ひずみとしては極めてわずかである.7)面外圧縮の場合圧縮応力に比例する伝送損失を生ずる.その大きさは光ファイバーと強化繊維が平行の場合の方が強化繊維と直交する場合よりも約2倍大きい.しかしこのの損失は極めて小さいので,制御信号として利用するためには何らかの形で増幅する必要がある.
|