1999 Fiscal Year Annual Research Report
A/K/Cスーパーハイブリッド材料のスマート化に関する研究
Project/Area Number |
09650743
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
芳我 攻 千葉大学, 工学部, 助教授 (10009277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅沼 博 千葉大学, 工学部, 助教授 (40167888)
小山 秀夫 千葉大学, 工学部, 助教授 (60114279)
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Keywords | スマート材料 / 光ファイバー / スーパーハイブリッド材料 / ジュール加熱 / アクチュエーター |
Research Abstract |
積層構成がAl/KFRP(+θ)/CFRP(+θ)/CFRP(-θ)/KFRP(-θ)/Alとなる逆対称積層スーパーハイブリッド材料の,CFRP層に通電し発熱させれば曲げ変形を生じ,変形の大きさは積層角度に依存することが分かった.これはFRP部分が積層角度に依存する電気抵抗と熱膨張係数を持ち,とアルミニウム層との熱膨張差により熱変形するからである.そこで変形量と積層角度の関係を検討した結果,両者の関係は古典積層板の理論によりほぼ表せることが分かった.発熱温度と入力電力の関係は一次関数で近似できることがわかり、試料の温度を熱センサにより検出し、電力により出力変位量を制御可能か検討した結果,通常のPID制御により温度を設定値に保つこと,つまりある大きさの電力に対応する変形量を一定に保つことはできることが分かった.次にスマート材料としての必須条件である材料内へ取り込むセンサーとしては光ファイバーと熱電対を検討した.光ファイバーを変形検出センサーとして使い,電力と変形の関係を直接求めることは,ファイバーの信号が極めて微弱であるため,現在の計測器の精度では極めて難しいことが分かった.そこで現段階では材料内部に埋め込むセンサとしては容易に実現可能な極細径の熱電対を使用しところ満足できる機能を果たすことが分かった.以上の結果から、本材料は温度変化という形の刺激の入力→変形検出→反応(変形修正出力信号発生)→アクチュエーター作動→変形修正というスマート材料としての基本的動作を実現できることが明らかにされた.
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