1998 Fiscal Year Annual Research Report
ペニング放電型エッチング・スパッタリング法による連続膜作成に関する基礎的研究
Project/Area Number |
09650798
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Research Institution | Science University of Tokyo in YAMAGUCHI |
Principal Investigator |
中山 登史男 山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40084397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 英一 東京理科大学, 工学部, 助手 (80277277)
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Keywords | マイクロスパッタリング / エッチング / 薄膜形成 / ミリ加工 / ミクロン加工 |
Research Abstract |
マイクロ・スパッタリング技術を用いて、真空槽内の基板を直線的に移動させることで、連続して薄膜を形成するための研究を行った。基板にはスライドガラス、陰極(ターゲット)には、純度99.99%のAgを用い、到達圧力3x10^<-3>Pa以下、平衡アルゴンガス圧力3x10 ^<-2>Pa、印加電圧1.3kV、放電電流5mAの実験条件で、1回の薄膜形成時間2分で行った。陰極に設けたダクトのサイズを1.5mmX3mm、0.5mmX3mmとした場合に、それぞれ1.5mmずつ基板を移動させることで、30分の形成時間で、1.5mmX20mm、0.5mmXl7mmのAg薄膜ラインを形成することができた。ライン方向の膜厚分布は900Åとほぼ均一だった。これらの結果より、基板を直線移動させると、連続して薄膜を形成できることが確かめられた。続いて、マイクロ・スパッタリング技術のエッチングも連続して行えるかを検討した。基板には、単結晶シリコンを使用し、Ag陰極を用いて、1回のエッチングできるサイズを、100μmφ、25μmφのスポット径として、基板を回転させることで曲線のエッチングパターンが描けるかを試みた。実験条件は、到達圧力1x10^<-3>Pa以下、平衡アルゴンガス圧力4x10^<-2>Pa、印加電圧1kV、放電電流10mAで、基板は30秒ごとに移動させた。100μmφのスポット径の場合には、25分間のエッチング時間で、曲線長さ1000μm深さ0.5μm、25μmφのスポット径の場合には、曲線長さ192μm深さ0.1μm、とそれぞれほぼ均一にエッチングできることが確かめられた。今後はこれらの結果をもとに、エッチングを行いながら、そのエッチング面に薄膜形成を連続して行う研究を進める。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 秋元大基,大久保淳一: "マイクロスパッタリングによる炭素系薄膜の形成" 東京理科大学工学部第2部電気工学科卒論要旨集. 176-180 (1998)
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[Publications] 一森照光,斉藤慎二: "マイクロスパッタリングによるSi薄膜の形成" 東京理科大学工学部第2部電気工学科卒論要旨集. 171-175 (1998)
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[Publications] 草垣 明(中山登史男): "ペニング放電スパッタリング法による連続薄膜形成装置の試作および薄膜形成" 山口東京理科大学 平成10年度卒業研究論文. 1 (1998)