1998 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
09650806
|
|---|
| Research Institution | Nagoya University |
|---|
Principal Investigator |
藤澤 敏治 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 教授 (20115629)
|
|---|
| Keywords | プラセオジム / フッ化プラセオジム / オキシフロライド / ネオジム / ハライド / フラックス / 脱酸 / 希土類金属 |
|---|
| Research Abstract |
希土類金属としてプラセオジムを,ハライド系フラックスとしてPrF_3を対象にして前年度と同様の研究を行い,本年度は以下の知見を得るとともに,前年度との結果をあわせて本研究のとりまとめと報告を行った.
1. PrF_3と平衡する酸素を含むプラセオジム化合物の同定
フラックスのPrF_3が溶解する温度の1723Kにおいて,黒鉛坩堝中で溶解したPrF_3中に固体Pr_6O_<11>を浸漬させて反応させた後,急冷して得られた試料をX線回折により分析したところ,両相において,PrOF相の存在を確認した.
2. Pr-PrF_3-PrOF系三相平衡実験
1.の結果を踏まえ1723K,モリブデン坩堝中において,Pr-PrF_3-PrOF系三相平衡実験を行った.Pr-PrF_3-PrOF系三相平衡時における,プラセオジムの酸素溶解度ならびにフッ素溶解度として,それぞれ,0.460mol%,0.950mol%,prF_3のPrOF溶解度として16.0mol%を得た.
3. Pr-PrF_3-Pr_2O_3系状態図の作成
2.の結果とこれまでに当研究室で得られている本系に関する結果をあわせて,Pr-PrF_3-Pr_2O_3系状態図を作成した.また,作成した状態図をもとに,PrF_3によるプラセオジムの脱酸反応を推定した.
4. 脱酸実験
ネオジムならびにプラセオジムを対象とし,NdF_3あるいはPrF_3をフラックスとして脱酸実験を行い,本法が,簡便な脱酸処理であるにもかかわらず,効果的な脱酸方法であることが分かった.
|
-
[Publications] H.Sano, M.Tashiro, T.Fujisawa, Ch.Yamauchi: "Deoxidation of Neodymium by Halide Flux Treatment" Materials Transactions, JIM. Vol.40・No.4. (1999)
