1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650823
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山本 健市 富山大学, 工学部, 助教授 (60174786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮嶋 俊明 富山大学, 工学部, (教務職員) (30262504)
杉本 益規 富山大学, 工学部, 教授 (70019165)
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Keywords | 微細粒子群 / 湿式形状分離装置 / 傘型回転円板 / 転がり摩擦特性 / 分離効率 |
Research Abstract |
1.はじめに:最近,素材の高品質化を図るため微細原料粒子群の形状をより厳密に制御することが重要な課題となっている.これに伴い.製造された微細粒子群中から有用な形状粒子群を物理的に選別・分離する,いわゆる粒子形状分離技術の確立が切望されている.大気中での形状分離操作では微細粒子群は装置に付着し易く,また粒子同士が凝集し易い難点を有する.本研究では,微細粒子群の付着・凝集が生じにくい液体中での異形粒子間の挙動の差異に着目し,連続式の湿式形状分離装置の開発を試みている.本年度では下記の基礎的な研究を行った.その結果,本装置を異形微細粒子群の連続形状分離装置として十分に利用可能であることを確かめた. 2.湿式粒子形状分離装置の設計・製作:液体中の斜面上における異形粒子間の転がり摩擦特性の差異を利用した新しい形状分離装置を設計し,製作した.本装置においては,傘型回転円盤(分離装置の本体)は界面活性剤水溶液を満たした円筒型容器中に設置されている.異形微細原料粒子群は回転傘型円板上に連続的に供給され,円板上で分離作用を受けた後,円板下部のサンプラー中の各区分で回収される.連続分離操作を目的として,円板上残留粒子群を噴流によって連続的に掃き流し,サンプラー中に排除すること(掃流操作)を試みた. 3.連続分離実験及び結果:各種操作条件のもとで分離実験を行い,異形微細原料粒子群に対する本装置の分離性能をNewton分離効率etaによって評価し検討した.また,粒子の形状解析および装置内の液体の流動状態の観測を行った.その結果,etaは円筒型容器および傘型円板の各回転速度,掃流流量,粒子径などに依存し,また,適切な操作条件のもとでは50mum程度の微細粒子群においても有効な形状分離が可能であることを確かめた.
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