1997 Fiscal Year Annual Research Report
二成分混合蒸気の冷却基板上での不均一核生成現象の評価
Project/Area Number |
09650832
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
品川 秀夫 広島大学, 工学部, 助教授 (10034365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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Keywords | 不均一核生成 / 凝縮性混合蒸気 / 低圧 / コンダクタンス / 分離 / 低温 |
Research Abstract |
管径3mmで、管長5mm〜100mmの5種類の円管に対する窒素ガスの通気流動コンダクタンスおよび任意の組成をもつベンゼン-シクロヘキサン低圧混合蒸気の低温基板面上での結晶あるいは液への相変化における臨界圧力および臨界温度を実測し、実験結果について実験的および理論的考察を行うことにより以下に列記するような知見を得た. 1.流れ機構が上流端から下流端に向かって顕著に変化すると考えられる上・下流端の圧力比P_1/P_1が2〜10の場合のコンダクタンスは同一の平均圧力P_<av>=(P_1+P_2)/2においてP_1/P_2が1に近い場合のそれよりも顕著に小さいことがわかった. 2.基板面温度が-40℃〜0℃の条件下において、ベンゼン-シクロヘキサン混合蒸気の組成が各純粋蒸気に近い組成域で各成分純粋結晶が生成し、中間組成域で混合液を生成することが確認された.上記の固・液生成の境界組成について、平衡熱力学に基づく理論的検討を行い、理論境界組成は実測値と妥当に一致することを認めた. 3.吸着分子は基板表面上で二次元気体分子運動すると仮定して、古典核化理論に基づき混合蒸気から混合液を生成する場合の不均一核化速度式を導き、得られた理論式は実験結果と良好に一致することを認めた. 4.1と2で得られた実験結果および気体分子運動論と古典核化理論に基づき、不均一核生成から結晶あるいは液膜の初期成長に到る過程のシミュレーションプログラムを作成した.計算は次年度実施する予定である.
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Research Products
(1 results)