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1998 Fiscal Year Annual Research Report

界面活性剤の棒状ミセルによる乱流抑制機能の発現機構の解明

Research Project

Project/Area Number 09650833
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

薄井 洋基  神戸大学, 工学部, 教授 (20107725)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 南原 興二  神戸大学, 工学部, 助手 (00237637)
KeywordsDrag Reduction / Energy / Surfactant / Turbulent Flow / Functional Fluid / Heat transfer / District Cooling System
Research Abstract

ごく少量の陽イオン界面活性剤と適当な対イオンを添加することにより乱流管内流において顕著な抵抗低減効果を引き起こすことが可能である。この界面活性剤による抵抗低減技術は大口径の管でも効果があることが実験的に確かめられている。適当に高いせん断速度域における界面活性剤水溶液のレオロジー特性が抵抗低減系の乱流制御機構の解明における重要な鍵であり、せん断誘起状態(SIS)はせん断流れ場において棒状ミセルが整列し互いに集合した状態であると考えられている。本研究においてはSISが十分高いせん断速度条件下で達成され、その後せん断速度が線形に減少された。このようなせん断履歴におけるせん断応力の応答が測定され、MaxweIIモデルの緩和関数を持ちいて解析された。その結果非常に大きい緩和時間が得られ、この緩和時間はせん断速度の微分値で相関された。この緩和時間が管内流における抵抗低減効果を予測するのに用いられた。先に報告者により提案されていた粘弾性減衰関数モデルが乱流モデルとして用いられ、SISの条件下で決定されたせん断粘度がモデル計算に用いられた。本モデルにより異なった管径における抵抗低減効果が正確に予測できることが明らかにされた。
上述の乱流モデルが大口径のパイプラインシステムにおける抵抗低減効果を予測するために用いられた。本研究の重要な結論は界面活性剤による抵抗低減技術が実用規模の地域冷暖房システムに適用可能であること、また抵抗低減効果が本研究で提案されたモデルで定量的に予測可能なことである。
抵抗低減効果に付随しておきる伝熱減少に関する実際的な対策として、内部溝付き組面管による実験結果は現在学会誌に投稿して印刷待ちの状態である。この研究により熱交換器の性能低下に対する対応策が示された。本研究の最終目的は乱流抵抗低減効果の機構を究明することである。この機構を完全に理解することは現段階では困難であり、過去の研究でも解明されていない。今後、更にこの減少の原因究明を続けて行く計画である。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] Hiromoto Usui: "On Pipe Diameter Effects in Surfactant Drag-Reducing Pipe Flows." Rheol.Acta. 37. 122-128 (1998)

  • [Publications] 薄井洋基: "界面活性剤水溶液の管内抵抗低減流れ" 日本レオロジー学会誌. 26. 15-19 (1998)

  • [Publications] 薄井洋基: "乱流抵抗低減効果に及ぼす界面活性剤の分子構造の影響" 化学工学論文集. 24. 134-137 (1998)

  • [Publications] Hiromoto Usui: "Drag Reducing Pipe Flow of Surfactant Solutions" J.Chem.Eng.Japan. (To be published). (1999)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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