1998 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化チタン光触媒によるポリ塩化ビフェニールの分解に関する研究
Project/Area Number |
09650852
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
船山 齊 秋田工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (70042322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 拓男 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (10006679)
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Keywords | 二酸化チタン / 光触媒 / ポリ塩化ビフェニール / ダイオキシン / 光分解反応 |
Research Abstract |
現在,分析を依頼されたポリ塩化ビフェニル(PCB)のサンプルは簡単な処理方法がないことから,分析業者が貯蔵しているのが現実である。そこで本研究では,比較的簡単な装置を用いてPCBを分解する方法を確立するために,二酸化チタン薄膜光触媒を底面に固定し,太陽光照射場にも応用できる平板型の回分式循環光反応器を用いてアセトニトリルと水の混合溶液に溶解したPCBの光分解反応を行い,各種塩素化体PCBの濃度変化および供給ガスの影響について検討した。 6〜8塩素化体PCB濃度は,光照射時間とともに単調に減少したが,4および5塩素化体PCB濃度は,反応初期に増大しその後減少するなど微妙に変化した。このことから,本研究に用いた反応系では,高塩素化体PCBから低塩素化体への移行が逐次的に起きていることが示唆された。また,ガスクロマトグラフ質量分析法により,種々のPCB異性体の分解/生成反応が起こっていることがわかった。なお,反応系に酸素ガスを供給することによって12時間の光照射で4〜8塩素化体PCBの脱塩素化率が約35%に達した。 一方,PCBとともに環境汚染物質として注目されているダイオキシン類の光分解についても同一の装置を用いて検討しており,来年度中には,これらの物質の光分解処理指針を提供できると考えている。
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