1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
大澤 力 富山大学, 理学部, 助教授 (60213683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 隆文 富山大学, 理学部, 助手 (70260156)
高安 紀 富山大学, 理学部, 教授 (40019188)
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Keywords | 修飾金属触媒 / シンコニジン修飾パラジウム触媒 / 酒石酸修飾ニッケル触媒 / エナンチオ面区別水素化 / 担持触媒 / チグリン酸 |
Research Abstract |
1.修飾担持パラジウム触媒を用いたチグリン酸のエナンチオ面区別水素化の最適水素化条件の検討不均一系触媒によるプロキラルアルケンの立体区別水素化反応を行うにあたり,代表的な基質としてチグリン酸を選び,種々のシンコニジン修飾金属担持触媒を用いてエナンチオ面区別水素化を行った.水素化条件の最適化を行った結果5%Pd/Al_2O_3触媒を用いた時に最も高い光学異性体過剰率が得られた.すなわち触媒の水素処理は水蒸気流中400℃で行い,溶媒には1,4-ジオキサンを用い,初期水素圧10MPa,水素化温度30℃の条件でチグリン名のエナンチオ面区別水素化を行うことにより最高で42%の光学異性体過剰率を得ることができた.この値は,これまで報告されているものの中で最高の値である. 2.修飾担持ニッケル触媒を用いたアセト酢酸メチルのエナンチオ面区別水素化の検討 酒石酸修飾担持ニッケル触媒を用いたアセト酢酸メチルのエナンチオ面区別水素化において,触媒調製法としてニッケルアセチルアセトチ-トを熱分解する方法を開発した.従来修飾担持ニッケル触媒では光学収率が約60%と低い値しか得られていなかったものが,この方法によると最高の光学収率が86%と飛躍的に向上した.種々の担体を検討した結果,住友化学化学工業製スミコランダムAA-2(結晶性の高いα-アルミナ)を用いたときに高い光学収率が得られることが明かとなった.
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