1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鶴谷 滋 神戸大学, 工学部, 教授 (00031120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 覚 神戸大学, 工学部, 助教授 (00156126)
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Keywords | フェノール / 酸素化 / ベンゼン / 銅担持触媒 / MCM-41 / 過酸化水素 / アルコルビン酸 |
Research Abstract |
ベンゼンからフェノールを合成する触媒開発を目的とし,メソポア構造を持つMCM-41およびNa・MCM-41(Al含有(Si・Al=55)MCM-41)を合成し,これを触媒担体とする銅担持触媒によるベンゼンの液相酸化反応をおこなった.イオン交換法(Cu-Na/MCM-41, Cu-H・MCM-41)および含浸法(Cu/MCM-41)により銅イオンを担持した触媒を用いた.反応は酸化剤として酸素,還元剤としてアスコルビン酸を使用した.比較のために各種担体(SiO_2,TiO_2,MgO,NaZSM-5,NaY,and KL zeolites)に担持した銅触媒による反応も試みた.本研究で用いた担持銅触媒中で,H.MCM-41担体上に銅イオンをイオン交換法により担持することにより調製した触媒(Cu-H・MCM-41)がフェノール生成に対して最も活性を示すことがわかった.反応温度,担持銅イオン量がフェノール生成活性に及ぼす影響を調べたところ,それぞれ最適な値が存在することがわかった.Cu-H・MCM-41触媒によるベンゼン酸化反応の反応スキームを明らかにするために,酸化反応中における過酸化水素の生成の有無を調べた.過酸化水素の生成・蓄積が確認され反応時間とともに生成量は増加するが,ある時間で最大値を持つことが明らかになった.また此の酸化反応系にラジカル補足剤であるアルコール誘導体を共存させるとフェノール生成活性が減少し,添加アルコール量とフェノール収率の減少量との間に相関関係が確認された.銅イオンのレドックス過程に基ずく過酸化水素生成(水酸基ラジカル)がその中間過程に存在するスキームが示唆された.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] J.Okamura, S.Nishiyama, S.Tsuruya, M.Masai: "Formation of Cu-supported mesoporous silicates and aluminosilicates and liquid-phase oxidation of benzenecatalyzed by the Cu-mesoporous silicates and aluminosilicates" J.Mol.Catal.,A : Chemical. (1998)