1998 Fiscal Year Annual Research Report
イソブタンの新規脱水素触媒の開発によるイソブテン製造
Project/Area Number |
09650864
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
鈴木 俊光 関西大学, 工学部, 教授 (70026045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池永 直樹 関西大学, 工学部, 講師 (20232209)
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Keywords | 二酸化炭素 / 脱水素 / イソブタン / イソブテン / 酸化バナジウム / 活性炭 / 酸化鉄 |
Research Abstract |
メチルタ-シャリ-ブチルエーテルは、ガソリン添加剤として排気ガスによる大気汚染防止に有用である。その原料のイソブテンの新しい製造法の開発を目的として、炭素質に担持した鉄触媒を用いイソブテンの脱水素反応を検討した。この反応で二酸化炭素をイソブタンと1:1の割合で供給すると、イソブテンの収率は二酸化炭素の代わりに不活性ガスを用いて時より高くなった。さらに様々な触媒について検討し、酸化クロム、酸化バナジウム触媒の高い活性を見いだし、触媒特性を詳細に検討した。 これらの触媒で活性炭担持バナジウムのみが、二酸化炭素存在下でイソブテンの収率と選択性が高くなった。他の金属酸化物や、酸化バナジウムをアルミナやシリカに担持したときは、イソブテンの収率も低く、二酸化炭素の存在は逆に反応を阻害する傾向を示した。 活性炭担持酸化バナジウム触媒の触媒活性をさらに向上させる目的で、アルカリ、またはアルカリ金属を少量共担持した触媒を用いたところ、Ca,Ba,Srなどの炭酸塩の分解温度の高いアルカリ土類に活性向上の効果が認められた。共担持量は酸化バナジウムに対して10モル%程度最大の活性向上効果が見られ、担持量を1:1程度まで増加させると、逆に触媒活性は酸化バナジウム単味の時より低下した。 反応の経過に伴い活性が低下する傾向は2元系触媒を用いても改善されなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Shimada: "Dehydrogenation of isobutane to isobutene with iron-loaded activated carbon catalyst" Applied Catalysis A. 168. 243-250 (1998)
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[Publications] K.Nakagawa: "Dehydrogenation of ethane over gallium oxide in the presence of carbon dioxide" Chem.Commun.1998. 1025-1226 (1998)