1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650895
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
内山 一美 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40151899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 行正 福井大学, 工学部・応用化学科, 助教授 (70234961)
下坂 琢哉 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40295473)
中釜 達郎 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50244421)
保母 敏行 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00087321)
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Keywords | 熱レンズ / 固・液界面 / 全反射 / 角度依存 / エバネッセント波 / 表面第2高調波 / 光異性化 |
Research Abstract |
まず、全反射熱レンズ分光法においてプリズムー溶液界面における色素分子の挙動を深度分解的に明らかにするための装置を構築した。即ち、励起光としてアルゴンイオンレーザーを用い、レンズで半球状プリズム中心に集光・全反射させた。またプローブ光(He-Neレーザー)は半球状プリズムに垂直に入射させ、界面で発生した熱レンズを検出した。この時、励起光の位置を変化させることによりプリズムー溶液界面での角度を可変できる装置を構築した。これにより界面近傍から数百nmにおける深さ分解が可能となった。試料としてアクリジンオレンジ/緩衝液及び参照としてスダンIIアセトン溶液を用いた。スダンIIアセトン溶液で熱レンズ信号の角度依存性を検討したところのエバネッセント光の染み込み深さと信号強度が比例した。これはスダンIIが界面と相互作用せず一様に分布していることを示すとともに、本法の深度分解計測の可能性を示唆した。またアクリジンオレンジを種々のpHの溶液中に溶解させたときの界面付近での存在状態を本法により明らかにした。即ちアクリジンオレンジのpKa(=10)およびシラノール基の解離に依存した界面での挙動を示した。 次に効率の良い表面選択的第2高調波発生(s-SHG)のため、共鳴を利用したの装置を構築した。即ち、Nd/YAGレーザーの2倍波を色素レーザーに導き発生するレーザー光(600〜800nm)を励起光とした。プリズム上にアゾベンゼン基を有するポリマーを構築し、液体/プリズム界面を構築した。アゾベンゼンは光照射によりシス型とトランス型が可逆的に変化する。これに伴い吸収波長が変化する。そこでアゾベンゼンのトランス型の吸収波長と第2高調波が重なるように励起光を照射し、界面でのアゾベンゼンの動的挙動を捉えることが可能となった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.UCHIYAMA et.: "Open-Ended Photoacoustic Cells : Application to Two-Layer Samples Using Pulse laser Induced Photoacoustics" Analytical Chemistry. 70. 651-657 (1998)
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[Publications] Jin-Ming LIN et.: "Enantimeric resolution of dansyl amino acids by capillary electro-chromatography using molecularly imprinted polymers as recognition agents" Chromatographia. 47. 625-629 (1998)
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[Publications] Zilin CHEN et: "Simultaneous separation of o-, m-, p-fluoro-DL-phenylalanine and o-, m-, p-DL tyrosine by ligand exchange micelar electrokinetic capillary chromatography" J.Chromatogr.A. 813. 369-378 (1998)
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[Publications] 下坂琢也 et.: "角度依存全反射熱レンズ法によるガラス-水溶液界面分析" 分析化学. 47. 1099-1102 (1998)
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[Publications] 中川正光 et.: "ホルムアミド系溶媒を用いるミセル動電クロマトグラフィーによる疎水性有機化合物の分離" 分析化学. 48. 239-244 (1999)