1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650899
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
太田 健一郎 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30011216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元平 直文 横浜国立大学, 工学部, 助手 (30242043)
神谷 信行 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10017965)
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Keywords | オゾン / 二酸化鉛 / 酸化スズ / 個体高分子電解質 / 硫酸 / リン酸 / 過塩素酸 |
Research Abstract |
一昨年、昨年と行ってきた硫酸水溶液と同様にリン酸水溶液中でも、二酸化鉛電極に固体高分子電解質を塗布する事により、オゾン発生量の増加が確認できた。電解電流値でのアノード電位を比較すると、二酸化鉛電極だけを用いたときよりも、二酸化鉛に固体高分子電解質を塗布した電極の方が高く、オゾンの理論発生電位が、酸素の発生電位よりも高いことから、アノード電位が高いほど、オゾン発生に優位であると考えられるが、これにより固体高分子電解質を塗布した二酸化鉛電極の方はオゾン発生量が多くなったと言える。同様に、リン酸塩水溶液中および、過塩素酸水溶液中においても二酸化鉛電極に固体高分子電解質の塗布によるオゾン発生量の増加の現象が確認できた。電解液の温度による比較については、低温ほどオゾン発生は上昇をしていくが、10℃の測定値は、40℃の値と比べて、低いものとなった。電解液温度を下げるに従い、アノード電位は上昇をするため、セル内全体としてアノード電位の上昇にともなってオゾン発生効率も上昇する傾向にあるが、低温域に入ると電解液の結晶化や電極面が不動態化する可能性があり、10℃のように成立しないと思われる。高電流密度になると、電極の劣化が著しくオゾン発生効率の低下はさせられないが、過塩素酸中で固体高分子電解質を塗布したものは、電位の上昇が見られず、電流効率の大きな増加が見られ、電極の腐食に対して良い組み合わせではないかと思われる。 また、固体高分子電解質の塗布の効果に関して、酸素発生では電流密度が大きくなって行くにつれ電位の差は小さくなって行くが、オゾン発生では電位の差がわずかながら大きくなっていく結果を得た。よって、固体高分子電解質は電流密度が小さいほど効果が現れ、オゾン発生に有利であると思われる。
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Research Products
(1 results)