1998 Fiscal Year Annual Research Report
シリカをテンプレート剤とするIVb,Vb族元素の微細構造制御と新規反応系の創製
Project/Area Number |
09650904
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
今村 成一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00027898)
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Keywords | ニオブ / ジルコニウム / シリカマトリックス / 配位形態 / エポキシ化 / XAFS / ESR / チタン |
Research Abstract |
VIb族およびVb族元素であるTi、Zr、Nbを四面体構造を持つシリカマトリックス中に埋めこみ、シリカのテンプレート作用を利用して配位形態の制御を行った。また、配位形態の違いによる触媒活性の評価に1-オクテンのエポキシ化反応を適用した。 テトラエチルオルトシリケートとチタンイソプロポキシドの急速加水分解により調製したチタニアシリカは、Ti含有量の少ない場合にエポキシ化活性な配位不飽和の四面体構造をとることがXAFS分析により観測されている。しかし、XAFS分析は触媒バルクまでに及び、必ずしも表面分析に限定されないという欠点がある。本研究では調製したチタニアシリカに酸素を導入して触媒表面に生成するスーパーオキシドのg値が四面体Tiと八面体Tiでは異なり、XAFS分析の結果と一致することがわかり、XAFS分析は触媒表面の状態を正確に反映していることが証明された。 つづいて、Zr,Nbを同様にシリカと複合させた。Tiの場合と同様に含量が少ない場合にはZr,Nb共シリカマトリックスの影響を受けて4面体構造をとり、1-オクテンのエポキシ化に活性を示した。以上の結果から、ヒドロペルオキシドを用いる液相でのエポキシ化反応では、配位不飽和の金属原子に対して第一段階でヒドロペルオキシドが配位する反応形式が多いことが明らかとなった。
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