1997 Fiscal Year Annual Research Report
骨格構造を持つ結晶性リチウム個体電解質の探索と物質設計
Project/Area Number |
09650906
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
菅野 了次 神戸大学, 理学部, 助教授 (90135426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河本 洋二 神戸大学, 理学部, 教授 (00030776)
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Keywords | リチウムイオン導伝体 / 個体電解質 / チオリウコン |
Research Abstract |
硫化物系で酸化物系LISICONに匹敵する多様な物質群が存在して高い導電率を示す可能性があると考え探索を行い、新しいリチウムイオン導電体であるThio-LISICONを見いだした。この新物質群はLi_2GeS_3、Li_4GeS_4、Li_4ZnGeS_4、Li_<4-X>Zn_XGaS_4、Li_5GaS_4、Li_<4+δ+X>Ge_<1+δ′-X>Ga_XS_4などの多くの新規物質からなる。母構造となるLi_4GeS_4は高温相Li_3PO_4型で、GeS_4やLiS_4が三次元的に連なり骨格構造を形成する。Li_4GeS_4のイオン導電性を増加させるために、(i)Liの欠陥の導入,(ii)格子間リチウムイオンの導入の2種類の手法で個溶体を合成した。特に、格子欠損を導入する目的で探索したLi_2S-GeS_2-Ga_2S_3系では、個溶体の単一相が得られ、GeやGaのサイトに欠陥が存在する化学式Li_<4+δ+X>Ge_<1+δ′-X>Ga_XS_4で表すことが出来た。導電率は組成によって大きく変化し、最も高い導電率σ35℃=10^<-4>Scm^<-1>がX=0.25で得られた。
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