1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650909
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松本 泰道 熊本大学, 工学部, 教授 (80114172)
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Keywords | 光電気化学 / コバルト酸化物 / 鉛酸化物 / 半導体 |
Research Abstract |
はじめに、オートクレーブ電解槽を用いてCoOOHやCo_3O_4の生成する電位範囲の温度に伴う変化をXRDにより求めた。その結果、100℃以上においてこれらが結晶化することが明かになり、高電位においてCoOOHが得られ、低電位においてはCo_3O_4が得られた。このことは電位制御によりCoOOHとCo_3O_4の交互の結晶膜の作製が可能であることを示す。また、電解液にSmイオンを含有させるとこのイオンがCoOOHの層間に入ることがc軸の増大から明かになった。すなわちSmの量の増加によりc軸が増加したのである。これを用いれば、層状の超格子膜作製が可能かもしれない。また、エピタキシャル成長をAFM観察するために無電解光酸化によりTiO_2単結晶上にPbO_2膜を作製した。光照射しない場合にはこの膜が成長しにくいことから、膜成長には酸化剤とともに光照射が必要である。光照射によりTiO_2のバンドギャップ光励起でホールが形成し、0HラジカルがPbO_2形成に重要に働くと結論できる。結局PbO_2の光エピタキシャル成長が観察されたが、さらに膜状に成長させるためには条件の設定が必要である。今後、Co_3O_4/CoOOH層状膜やPbO_2/Co_3O_4膜などの超格子作製を行うつもりでいる。
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