1997 Fiscal Year Annual Research Report
無欠陥セラミックス実現のための昇温固化ゲルキャスティング成型とその界面化学的検
Project/Area Number |
09650921
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
植松 敬三 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00110726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 躍 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (50251856)
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Keywords | セラミックス / 成型 / スラリー / 分散 / 界面化学 / 欠陥 / 粉体 / アルミナ |
Research Abstract |
本研究補助金ではホモジナイザーとマイクロスコープを購入し、昇温固化成形に関する基礎研究を行った。セラミックススラリーの流動特性に及ぼす固体含有率、分散剤の添加量、pH、温度などの影響を調べ、昇温固化成形の条件を検討した。以下は具体的な内容と得られた新たな知見である。 1.スラリーの調製及び特性評価 粉体にはアルミナ粉末、分散剤にはポリアクリル酸塩系分散剤を使用し、固体含有率25〜60Vol%、分散剤添加量0.5-3wt%、pH4〜11の範囲でスラリーを調製した。得られたスラリーの粘度を回転粘度計により温度20℃で測定した。本研究では低粘度かつ高い固体含有率(60Vol%)のスラリーが調整できた。以上のパラメータはスラリー粘度に著しい影響を与えることが明らかにされた。 2.スラリー流動特性の温度依存性 種々の条件で調製したスラリーを昇温させ、その粘度変化をその場測定した。粘度の温度敏感性は分散剤の添加量、正確には、吸着の被覆率で影響された。ある被覆率以下となる分散剤添加量では、スラリー粘度は温度の増加とともに急激に上がる。この臨界被覆率はスラリーの固体含有率の増加とともに高くなる。 3.昇温固化成形 以上の結果に基づいて、昇温固化成形に適切なスラリー条件を決定した。スラリーを本補助金で購入したホモジナイザーに入れ、攪拌しながら真空脱気を行った。脱気後のスラリーをプラスチック製容器に入れ、昇温固化させた。本補助金で購入したマイクロスコープを用いて脱型後の成形体の乾燥挙動を観察した。本方法によって高密度(64%)かつ亀裂なしの成形体が得られた。
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