1997 Fiscal Year Annual Research Report
ゼオライトおよび類縁化合物の格子空間を反応場とした機能性クラスターの設計
Project/Area Number |
09650924
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三宅 通博 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (30143960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 元秀 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (80222305)
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Keywords | マイクロクラスター / ゼオライト / アルミノリン酸塩モレキュラーシ-ブ / ホスト・ゲスト反応 / ポリピーロール / ニトロアニリン異性体 / 導電性 / 非線形光学性 |
Research Abstract |
本年度は、ゼオライトベータとアルミノリン酸塩モレキュラーシ-ブであるAlPO_4-5の格子空間での機能性クラスターの合成と評価を行った。 1.ゼオライトベータにおいては、重合開始剤であるFe(III)イオンが骨格内に存在する場合(含鉄ベータ)と格子空間内に存在する場合(イオン交換鉄ベータ)とについて、合成した導電性ポリピロールクラスターの評価を行った。含鉄ベータにおいては、Fe(III)イオンは4配位構造をしており、イオン交換鉄ベータとほぼ同量のポリピロールクラスターを包蔵した。しかしポリピロールクラスターの電子構造には明確な差が見られた。すなわち、含鉄ベータに包蔵されたポリピロールクラスターはバイポーラロン状態であるのに対し、イオン交換鉄ベータ内にはポーラロン状態のポリピロールクラスターが存在することを見いだした。 2.AlPO_4-5の格子空間でo-、m-、p-ニトロアニリンクラスターを合成し、包蔵量と非線形光学特性(第二高調波発生)との関係をニトロフェノールクラスターと比較検討した。包蔵量の序列はニトロフェノールクラスターの場合と同様に、m-<p-<o-ニトロアニリンとなり、o-ニトロアニリンが最大14msaa%包蔵された。第二高調波の強度の序列はm-<p-<<p-ニトロアニリンとなり、ニトロフェノールクラスターの場合(m-<p-<o-ニトロフェノール)と異なった。またo-およびp-ニトロアニリンクラスターによる第二高調波は包蔵量依存性を示すのに対し、m-ニトロアニリンクラスターによるそれはm-ニトロフェノールクラスターと同様に、殆ど包蔵量に依存しないことを見いだした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Sato: "Estimation of chain length of conducting polymers fromed in the faujasite channel" Zeolites and Microporous Crystals. 154-155 (1997)
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[Publications] 三宅通博: "六方晶フォージャサイトの格子空間でのポリチオフェンクラスターの合成" 岡山大学環境理工学部研究報告. 2. 137-143 (1997)