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1997 Fiscal Year Annual Research Report

多環状メチレンシクロブチルケトンからの新しい骨格変換法の開発と応用

Research Project

Project/Area Number 09650959
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

垣内 喜代三  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (60152592)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 黒沢 英夫  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029343)
Keywords多環状化合物 / メチレンシクロブチルケトン / 骨格変換 / ラルペン系天然物 / 酸触媒
Research Abstract

本研究では、環状エノンとアレンの[2+2]光反応で入手容易な多環状メチレンシクロブチルケトンを基質として取り上げ、その骨格転位による環再編成を、1)ハードな酸として塩化アルミニウムや四塩化チタンなど酸触媒、2)ソフトな酸として塩化パラジウムや水銀化合物などの金属化合物を用いて行い、官能性多環状化合物への新しい骨格変換法の開発を目的とした。本年度は、1)について検討した。まず、環状エノンとアレンの光反応により、6位に様々なアルキル置換基を有する6-4縮環型のメチレンシクロブチルケトンを立体選択的に合成した。次にこれらの環状ケトンの骨格転位を、濃硫酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体、三塩化鉄、塩化アルミニウム、四塩化チタン、三塩化ホウ素を用いて系統的に行い、生成物を解析した。その結果、6位の置換基と用いる酸によって大きく生成物が異なることが判明した。メチル基やエチル基の場合では、四塩化チタン、三塩化ホウ素を用いると中心結合開裂による8員環化合物が、それ以外の酸では4員環周辺結合の開裂生成物が得られた。一方、イソプロピル基やtert-ブチル基の場合では、四塩化チタン、三塩化ホウ素を用いると架橋8員環化合物が、それ以外の酸では6-5縮環型化合物が選択的に生成した。これらの興味深い反応性の違いが、カチオン中間体の安定性と酸のカルボニル基への親和性の度合いによって合理的に説明できるこがわかった。さらに、本手法をキ-ステップとする合成計画に従い、三環性メチレンシクロブチルケトンからペンタレネンの形式全合成を達成した。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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