1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650966
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
大城 芳樹 近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (70028984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊田 博茂 近畿大学, 理工学総合研究所, 助手 (30088497)
松嶋 健児 近畿大学, 理工学部, 助教授 (40088406)
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Keywords | TTQ / PQQ / キノプロテイン / 補酵素 / 相間移動反応 / 酸化反応 |
Research Abstract |
1)TTQモデル合成の基幹化合物であるC-エチルアセト酢酸メチルの選択的合成法を検討した。トリエチルベンジルアンモニウム・クロリド(TEBA)を相間移動触媒とする相間移動反応により選択的に目的化合物を合成する方法を確立した。この方法では水を用いると副生成物のO-エチル化物が副生するので、水を用いないで有機相としてベンゼンを使用し、粉末化した固定の苛性カリによるアセト酢酸メチルとヨウ化エチルとの相間移動触媒反応が良好な結果を与えることを明らかにした。 反応溶媒の極性を上げたり、アルカリとして苛性ソーダを用いると反応系が複雑になり目的物の収量が低下した。現在、合成したC-エチルアセト酢酸メチルを用いるTTQモデルの合成ルートを検討中である。 2)キノプロテイン補酵素の一つであるPQQのアルキルアミンの酸化的脱アミノ化反応を検討した。従来この反応はセチルトリメチルアンモニウム・ブロミド(CTAB)を用いて検討されてきたが、この反応系では反応速度が遅く生体系との差が問題となっていた。本研究では反応場をレシチンによって形成される二分子膜にすることによって、効率的な触媒反応系の構築が可能であることを明らかにした。この反応系により活性の低いアルキルアミンでもスムーズな脱アミノ化反応が観察され、生体反応の化学的シミュレーションが可能となった。現在、レシチン以外の二分子膜形成試薬による本反応を検討中である。
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Research Products
(2 results)