1998 Fiscal Year Annual Research Report
幹及び枝の位置、本数、分子量が厳密に制御された新しい両親媒性分枝ポリマーの合成
Project/Area Number |
09650974
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平尾 明 東京工業大学, 工学部, 教授 (00111659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 賢次 東京工業大学, 工学部, 助手 (20282840)
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Keywords | アニオンリビングポリマー / 分枝ポリマー / 星型ポリマー / H型ポリマー / グラフトポリマー / クロロメチル基 / 構造制御 / 精密合成 |
Research Abstract |
スチレンやアルキル置換スチレンのアニオンリビングポリマーにメトキシメチル基を有する1,1-ジフェニルエチレン誘導体やハロゲン化アルキル誘導体を反応させることで、ポリマー鎖末端やポリマー鎖中の望み通りの位置にメトキシメチル基を2から12個導入することに成功した。またポリスチレン末端にジフェニルエチニル基を導入したマクロモノマーとリビングポリスチレンを反応させ、反応点に新たに生じたアニオンと上記試薬の反応により、ポリマー鎖の一定の間隔に複数個のメトキシメチル基の導入にも成功した。このようにして得られたポリマーをBCl_3で処理することで、メトキシメチル基を高反応性を有するクロロメチル基に変換した。やや過剰の別のアニオンリビングポリマー(スチレン、イソプレン)を反応させることで、クロロメチル基の位置にポリマー鎖を導入し、構造が明確な星型ポリマー、H型ポリマー、さらにグラフトポリマーの合成を行った。特に星型ポリマーは、従来合成例が少なく困難であったヘテロアームを有するA_2B_4、A_2B_8、A_2B_<12>、ABC_2、ABC_4タイプの合成に成功したことより、この種のヘテロアームスターポリマーの新しい一般的合成経路を確立したことになる。さらにグラフト枝の鎖長と枝間隔が一定のグラフトポリマーもこの合成法で得ることが出来た。また反応させるアニオンリビングポリマーとしてt-ブチルメタクリレートのリビングポリマーを用いることで、構造が厳密に制御されたポリ(t-ブチルメタクリレート)セグメントから構成される新しい星型やグラフトポリマーの合成に成功し、現在分子量や組成を変えたポリマーの合成を予定している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Hirao,S.Nakahama: "Anionic living polymerization of functionalized monomers" Acta Polymerica. 49. 133-144 (1998)
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[Publications] A.Hirano,M.Hayashi,S.Loykelnant: "Protection and polymerization of Functional Monomers 28" Macromolecules. 31/26. 9121-9126 (1998)
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[Publications] A.Hirao,Y.Sakano,S.Nakahama: "Anionic living polymerization of 2,3-pipheyl-1,3-butadiene" Macromolecules. 31,26. 9141-9145 (1998)
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[Publications] A.Hirao,N.Haraguchi,K.Sugiyama: "Synthesis of functionalized polymers by means of anionic living polymerization" Macromolecules. 32,1. 48-54 (1999)
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[Publications] A.Hirao,M.Hayashi,S.Nakahama: "Synthesis of end-functionalized polymers by means of anionic living polymerization 10" Macromolecules. 32. 00-00 (1999)