1998 Fiscal Year Annual Research Report
4族メタロセン触媒による極性ビニルモノマーの立体特異性重合
Project/Area Number |
09650976
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
塩野 毅 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10170846)
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Keywords | ジルコノセン / 立体特異性重合 / メタクリル酸メチル / メタクリル酸アリル / 配位重合 / リビング重合 / メタロセン触媒 / 触媒規制 |
Research Abstract |
以下の配位子を有する非架橋型および架橋型ジルコノセンジメチル錯体を合成した:ビス(η^5-シクロペンタジエニル)(1),(η^5-シクロペンタジエニル)(η^5-フルオレニル)(2),ビス(η^5-インデニル)(3),(η^5-シクロペンタジエニル)(η^5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)(4),ジメチルシリレンビス(η^5-シクロペンタジエニル)(5),ジメチルシリレン(η^5-シクロペンタジエニル)(η^5-フルオレニル)(6),rac-ジメチルシリレンビス(η^5-インデニル)(7),meso-ジメチルシリレンビス(η^5-インデニル)(8),ジメチルシリレン(η^5-シクロペンタジエニル)(η^5-インデニル)(9)。これらの錯体を用いトリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを活性化剤として,過剰のトリイソブチルアルミニウムあるいはジエチル亜鉛共存下,メタクリル酸メチルの重合を行い,シクロペンタジエニル配位子が重合に及ぼす効果について検討した.重合活性はシクロペンタジエニル配位子の構造に依存し,2>1>7>5>9>3>>4,6,8≒0の順に低下した.また,非架橋型の錯体1および2では0℃においてリビング的に重合が進行するのに対し,シリレン架橋型の錯体ではいずれも連鎖移動反応が進行することがわかった.生成ポリマーの立体規則性に関しては,非架橋型の錯体はシクロペンタジエニル配位子の構造によらずいずれも末端規制によりシンジオタクチック構造に富むポリマーを与えるのに対し,架橋型の錯体では,C_<2V>対称な錯体5は非架橋型と同様のシンジオタクチックポリマーを,C_2およびC_1対称な錯体7,9は触媒規制により高アイソタクチックポリマーを与えた.これらの触媒系はメタクリル酸アリルのメタクリル酸部位を高選択的に重合し,アリルエステル基を側鎖に有する立体規則性ポリマーを与えることを見いだした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Shiono et al.: "Polymerization of methyl methacrylate with non-bridged zirconocene catalysts" Macromol.Chem.Phys.199・8. 1573-1579 (1998)
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[Publications] N.Saegusa at al.: "Stereospecific polymerization of methacrylate with dimethyl silylene-bridged zirconocene catalysts" Macromol.Aymp.(in press).