1998 Fiscal Year Annual Research Report
極非平衡流れへの高次流体力学方程式の応用に関する研究
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09651008
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
曽我 丈夫 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023284)
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Keywords | 高次流体力学方程式 / モーメント方程式 / 非平衡流れ / 希薄気体流れ / 滑り境界条件 |
Research Abstract |
(1) 20モーメント方程式の詳細な解析に引き続き、全ての4次のモーメントを含む35モーメント方程式の解析を行ったが、予想に反してランキンユゴニオ条件を満足する解を得ることが出来なかった。4次のモーメント量を低次モーメント量で準線形の形に近似して、上流及び下流側からの積分を行ったが、ナビエストークス方程式の場合と異なり、ランキン・ユゴニオ条件を満足する解はやはり得られなかった。 (2) モーメント方程式に近似が主として移流項に対して行われる。モーメント方程式の近似度を調べるために、元のボルツマン方程式のディスクリートオーディネイト法による数値解析を行った。この方法では3次元速度空間を30×15×15に等間隔に分割して、各速度の分点に対する分布関数の値を差分法で求めた。分布関数と衝撃波の構造は一応求めることが出来た。速度分点の数をモーメントの数と考えると、巨大モーメント方程式系に相当するので今後ガウス積分の分点を用いて、分割速度分点を減少させ、51分点程度の数値解析を行い各モーメント量の衝撃波中の振る舞いを調べる必要がある。 (3) 高次流体力学方程式に対する境界条件として、51モーメント方程式に対する、壁面に垂直な速度成分が存在する場合に境界条件を求めた。液面からの蒸発凝縮、熱伝達のような1次元問題に対して、7個の未知量含む解が5個の境界条件を満足することから、蒸発量と熱流を与えると表面における温度と圧力の跳びが与えられる条件式が導かれた。この結果は、従来ミクロに分布関数を用いて求められてきたクヌッセン層の解析が高次流体力学方程式で記述されることを示している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Soga: "On the Boundary Conditions of the Advanced Fluid Dynamics Equations" Book of Abstracts, 21th International Symposium on Rarefied Gas Dynamics, Marseille (France) 26-31 July 1998. Vol.II. 299-300 (1998)
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[Publications] T.Soga, Y.Iwayama, B-G.Kim, N.Hirose, and M.Yasuhara: "Direct Monte Carlo Simulation of Shock-wave/Boundary-layer Interaction" Book of Abstracts, 21th International Symposium on Rarefied Gas Dynamics, Marseille (France) 26-31 July 1998. Vol.I. 67-68 (1998)