1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09651015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土井 康明 広島大学, 工学部, 助教授 (10134454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 伸治 広島大学, 工学部, 助手 (60237774)
徐 ちー 広島大学, 工学部, 講師 (20274128)
茂里 一紘 広島大学, 工学部, 教授 (90011171)
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Keywords | 推進 / アクティブ変形 / 高粘性流体 / 波状変形 / ぜん動運動 / 収縮・膨張運動 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
一般に潜水調査ロボットの推進装置として回転プロペラが用いられているが、高粘度流体には対応できない。本研究では高粘度流体を対象とした推進器として、外形がアクティブに変形する推進体の開発研究を行う。本年度は、外形をアクティブに変形させることにより推力を得るメカニズムを数値シミュレーションにより明らかにし、高粘度流体に適応できる推進体の開発のための基礎研究を行うとともに、推進駆動模型を製作し、推進の可能性を検討した。 まず,波状に変形する矩形板まわりの3次元流れの数値シミュレーションを行い、変形と推力ならびに流れについて考察した。数値計算はMAC法に準じた計算法で三次の風上差分を用い、H型レギュラー格子による境界適合座標を用いた。シミュレーション結果、推力および推進効率が最大となる波数がおのおの存在することが判明した。 さらに、高粘性流体中の物体あるいは表面が収縮・膨張運動することにより生じる推力を数値計算により解析した。物体が任意運動する場合の非定常流れの計算法として、非構造移動格子を用いた有限体積法を用い、圧力の計算には擬似圧縮法を用いた。低粘度流体中では進行方向に伝播する正弦波型の変形より推力が発生するが、高粘性流体中では進行方向とは逆に伝播するトロコイド型の変形により推力が発生し、その成分が摩擦力であることを示した。 また、推進法としてぜん動運動を用いた駆動模型を製作し、流体力と流れを計測し、推進器としての可能性を検討した。
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[Publications] M-C Kim.: "A Numerical Scheme with Unstructured Moving Grid System and Its Application to Two-Dimensional Complicated Flows" 日本造船学会論文集. 181. 45-53 (1997)
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[Publications] 水谷貴之: "高粘性流体中における推進器としてのぜん動運動について" バイオエンジニアリング講演論文集. 10. 640-641 (1998)
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[Publications] 用松基敬: "高粘度流体中で波状変形する矩形板による推力と流れについて" バイオエンジニアリング講演論文集. 10. 644-645 (1998)
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[Publications] M-C Kim.: "A Numerical Study on Propulsive Force by Contractive and Dilative Motion in Highly Viscaus Fluid" 日本造船学会論文集. 183(発表予定). (1998)