1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09651033
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
野口 康二 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50147948)
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Keywords | 電磁探査法 / 電磁誘導 / フォーカシング / 原位置比抵抗 |
Research Abstract |
水に関連した地盤・岩盤の各種物性は電気比抵抗特性からの考察が重要であり、原位置での比抵抗測定を可能にする技術の開発が急務である。本研究では、地盤・岩盤と非接触で測定可能な電磁探査技術を適用し、測定装置として要求される仕様を検討し、原位置比抵抗測定技術の実用化をはかることを目的として、本年度は、前年度までに提案されてきた測定装置について、数値計算による検討をもとに測定装置を試作し、フィールドでの応答を測定・解析し、検証した。 まず、インダクション検層で利用されているフォーカシングの原理を応用した原位置比抵抗測定において、実際に地中で流れる渦電流の分布を知るために、数値計算プログラムを作成した。それにより、測定対象(地盤・岩盤)中の渦電流や1次磁場と2次磁場の分布などを求めて、測定手法について検討した。 その結果、フォーカシングによって1次磁場が抑えられ地中の応答である離相成分の変化が捉えやすくなること、送受信ループの相対的な配置は1次磁場の抑制のために重要であることが明らかとなった。また、送信ループの半径や、内側・外側2つの送信ループ径の比を変化させることで、地表付近の不均質等の影響を軽減できることが明らかとなった。 さらに、測定周波数による応答の変動をはじめ装置仕様に係わる課題についての数値計算による検討をもとに原位置比抵抗装置を試作し、電機探査法により地下水環境モニタリング調査が実施されている地域において、本測定手法の有効性を検証した。 その結果、地下の応答自体が小さいために、送信ループ及び受信コイルをさらに正確に配置することの重要性が指摘されたが、原位置比抵抗の値は概略で推定された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 野口康二: "物理探査による地下水環境評価の試み"物理探査学会第100回学術講演会講演論文集. 268-272 (1999)
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[Publications] 野口康二: "TDEM法における地形の影響について-モデリング手法の開発とシミュレ-ション-"物理探査. 52・3. 254-273 (1999)
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[Publications] 野口康二: "超電導センサ-の電磁探査への応用の研究"(財)日本鉱業振興会研究助成による研究成果報告. 7-12 (1999)