1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660009
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
幸田 泰則 北海道大学, 農学部, 助教授 (20002355)
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Keywords | ダイズ / 1回結実性老化 / アブシジン酸 / 老化促進物質 |
Research Abstract |
圃場で育成したダイズ植物体の老化は、開花後5週目から顕著になり、8週目で植物体は完全に枯死した。植物体から未熟の莢を除去すると、このダイズの個体の老化が大幅に遅れることから、莢が老化を制御していると考えられた。莢に含まれるアブシジン酸(ABA)が個体の老化を引き起こしている可能性があるため、まず莢に含まれるABAの経時的変動を調べた。測定はtt-ABAを内部標準物質として用い、高速液体クロマトグラフィーにより行った。開花後2週目の莢のABA含量は2μg/g生重程であったが、その後の1週間で5μg/g生重まで増加し、以後は少しずつ減少し8週目では1μg/g以下となった。一方コムギの第一葉を用いたクロロフィル保持試験を用いて、莢に含まれる老化促進活性を調べたところ、莢の酢酸エチル可溶性分画には強い老化促進活性が認められた。この活性の経時的変動をABA当量に換算すると最大では25μg/g生重となり、検出されたABA含量の最大値の5倍に達した。したがって莢に含まれる老化促進活性はABAのみでは説明できず、何らかの未知の老化促進物質が存在するものと思われた。現在、様々なクロマトグラフィーを用いて、活性物質の純化を試みている。
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