1997 Fiscal Year Annual Research Report
DIF(昼夜温較差)による切り花類の生育・開花調節技術の開発
Project/Area Number |
09660023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
大川 清 静岡大学, 農学部, 教授 (60185204)
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Keywords | DIF / 下胚軸 / 幼苗検定 |
Research Abstract |
植物がDIFに反応するか否やかを早期に短期間で効率よくスクリーニングするため下胚軸に注目し、幼苗の段階でDIFの効果を確認できるかどうかを調査した。 実験1.ストック、ナデシコ、カ-ネーション、キンギョソウ、ペチュニア、パンジ-など20種類の一年生草花を供試し、それぞれの種子をろ紙をしいたシャーレに播種し、子葉が展開する頃に-5DIF、0DIF、+5DIFに設定した温度勾配恒温器に搬入し、約1カ月生育させて、下胚軸の長さを調査した。その結果、下胚軸長に及ぼすDIFの顕著な影響は見られなかった。シャーレでは水分管理が難しく、生長量も小さかった。植物によっては、下胚軸の長さが測りにくい個体もあり、一般的な方法としては不向きと考えられた。 実験2.ストック'舞姫'、ヒゲナデシコ'第一寒咲きしらぬい'、カ-ネーション'F1モナ-クスカ-レット'。この3種類は、DIFに反応することが既に報告されており、実験1でも比較的生育が良かったので供試した。クレハ園芸用土を入れた128セルトレイに播種し、直ちに-5DIF、0DIF、+5DIFに設定した温度勾配恒温器に搬入し、3〜4日毎に下胚軸長、草丈を調査した。実験1の結果から、シャーレでの検定は困難と考え、用土を入れたセルトレイを用いて栽培を行ったが、シャーレのときよりも生長量が大きくなり、管理も比較的容易になった。調査の途中の段階では、DIFによる差が認められたが、ばらつきが大きく、本実験からはDIFに対する反応の有無を下胚軸の長さで判定できるかどうか判断できなかった。実験1では子葉が見えてからDIFを与え、実験2では発芽の段階からDIFを与えたが、下胚軸長がDIFに反応するかどうかは明らかにならなかった。今後は、この点をさらに検証するとともに、下胚軸長及び生育の初期段階のDIFに対する反応と草丈が一致するかどうか、種々の植物について検討する。
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