1997 Fiscal Year Annual Research Report
リンゴ3倍性品種と2倍性品種の交雑育種の確立に関する研究
Project/Area Number |
09660039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita Prefectural College of Agriculture |
Principal Investigator |
佐藤 正志 秋田県立農業短期大学, 附属農場, 助教授 (90110585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神戸 和猛登 秋田県立農業短期大学, 農学科, 教授 (60073962)
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Keywords | リンゴ / 3倍性品種 / 交雑育種 / 樹体生長 / 異数体 |
Research Abstract |
リンゴ3倍性品種(3x)と2倍性品種(2x)の正逆交雑からの実生と、2倍性品種相互の交雑からの実生を供試し、播種6年目の早期結実性、及び樹体生長(わい性)を比較調査した。その結果、結果樹の割合は2x×2xが67.2%、2x×3xが8.7〜26.7%、3x×2xが1.3%であり、2x×3xは2x×2xに比較して低いものの、3x×2xに比較して早期に結実する実生が多かった。 播種後6年の実生の幹周は2x×2xが28.2cm、2x×3xが18.4〜20.4cm、3x×2xが11.0cmであった。2x×2xにおける幹周の75%未満の値を示す実生をわい性と判定してその実生割合を求めると、2x×3xでは約60〜70%、3x×2xでは約95%と両区ともわい性を示す実生が著しく多く認められた。 2x×3xの実生の穂木を強勢台木(マルバカイドウ台木)に接ぎ木した樹について、接ぎ木5年目の開花と結実、樹体生長を調査した。開花樹の割合は60%、結果樹の割合は43.9%であった。強勢台木に接ぎ木した場合のわい性樹の割合を2x×2xの接ぎ木樹を指標として求めると、その割合は約50%であった。交雑実生の原木とその穂木を強勢台木に接ぎ木した樹の生育との関係を樹齢が播種後5年と接ぎ木後5年でみると、相関係数はr=0.756で0.1%水準で有意な正の相関が認められた。これは実生でわい化するものは強勢台木に接ぎ木した場合でもわい化する傾向が強いことを示唆している。
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