1998 Fiscal Year Annual Research Report
リンゴ3倍性品種と2倍性品種の交雑育種の確立に関する研究
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09660039
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Research Institution | Akita Prefectural College of Agriculture |
Principal Investigator |
佐藤 正志 秋田県立農業短期大学, 附属農場, 助教授 (90110585)
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Keywords | リンゴ / 3倍性品種 / 交雑育種 / わい性 / 早期結実性 |
Research Abstract |
リンゴ3倍性品種(3x)と2倍性品種(2x)の正逆交雑からの実生と、2倍性品種相互の交雑からの実生を供試し、播種7年目の早期結実性を比較調査した。その結果、結果樹の割合は2x×2xが77.6%、2x×3xが28.3〜37.1%、3x×2xが3.8%であり、2x×3xは2x×2xに比較して低いものの、3x×2xに比較して明らかに早期結実性であった。 2x×3xで樹体のわい化度別に早期結実性をみると、結果樹の割合は2x×2xにおける実生の75%以上の生長を示す実生では71.2%、25〜75%の生長を示す実生では13.3%、25%以下の実生では0%であり、わい化度が強い実生ほど早期結実性は弱かった。 2x×3xの実生の穂木を強勢台木(マルバカイドウ台木)に接ぎ木した樹について、接ぎ木6年目の開花と結実、樹体生長を調査した。開花樹の割合は58.5%、結果樹の割合は41.5%であった。強勢台木に接ぎ木した場合のわい性樹の割合を2x×2xの接ぎ木樹を指標として求めると、その割合はおよそ50%であった。 2x×3xの実生原木と、強勢台木に接ぎ木した樹の果実形質を調査した結果、果重と果形、着色、食味(糖度など)いずれも2x×2xに比較して著しい変異が認められた。 種子形成も同様の結果で、実生によって果実当たりの種子数が1個〜10個と大きく変動していた。
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