1997 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物のグルタチオン生合成関する酵素科学的および分子生物学的研究
Project/Area Number |
09660062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関谷 次郎 京都大学, 農学研究科, 教授 (10035123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 幸男 京都大学, 農学研究科, 助手 (40293914)
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Keywords | グルタミルシステイン合成酵素 / ホモグルタチオン合成酵素 / ダイズcDNAライブラリー / グルタチオン / ホモグルタチオン |
Research Abstract |
グルタミルシステイン合成酵素(ECS)の精製をダイコンを材料として行い,硫安分画,およびDEAEトヨパール,ゲルろ過,ブチルトヨパールによるカラムクロマトグラフィーによって部分精製酵素を得ることができた.ヌクレオチドをリガンドとするアフィニテイークロマトグラフィーは効果がなかった.分子量はゲルろ過により約60,000であった.ホモグルタチオン合成酵素(hGS)は,生成物であるホモグルタチオン(hGSH)の標品がなかったので,固相法によりホモグルタチオンを合成し,HPLCを用いた活性測定法を確立した.hGSが存在すると考えられるダイズを材料として精製を試み,硫安分画,およびDEAEトヨ-パール,ゲルろ過,ブチルトヨパールによって部分精製酵素を得ることができた.両酵素とも不安定であり,現在均一に精製した酵素標品を得るには至っていないが,文献での報告例よりも精製されている.今後さらに酵素の精製とその性質の検討を試みる.遺伝子の単離のためのcDNAライブラリーは,ダイズよりフェノール/SDS/塩化リチウム法で全RNAを抽出,さらにmRNAを調製してλgt11ベクターを用いてcDNAライブラリーを作成した.またシロイヌナズナのECSおよびグルタチオン合成酵素(GS)のcDNAを入手し,ダイズcDNAライブラリーよりECSおよびhGSのクローニングを試みている.
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