1997 Fiscal Year Annual Research Report
BHC分解菌をモデルとした難分解性物質分解系の細胞内の場に関する研究
Project/Area Number |
09660073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永田 裕二 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (30237531)
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Keywords | BHC / 環境汚染物質 / Sphingomonas / 細胞内局在性 / ペリプラズム |
Research Abstract |
グラム陰性細菌であるSphingomonas paucimobilisUT26BHCの分解に関与する酵素群の局在性を検討するために,同じグラム陰性細菌である大腸菌の細胞内成分の分画法に準じてUT26 の細胞内成分をペリプラズム,細胞質,膜の3つの画分に分画し,それぞれの画分のBHC 分解関与酵素群の酵素活性を測定し,その分布を調べた.分画の正当性は,局在性がわかっているphosphatase,glyceroaldehyde 3-phosphate dehydrogenase,pyruvate dehydrogenaseのマーカー酵素の活性を測定と,各画分の構成タンパクの電気泳動パターンを比較することによって行った.その結果,LinA,LinB,LinC,LinDの各活性のほとんどがペリプラズム画分に存在することが明らかになり,分解反応の初期過程はペリプラズム空間で行われていることが示された.特に,産物の精製・解析が進んでいるLinA,LinBについては,精製した酵素から作製した抗体を用いた解析も行った.すなわち,ウエスタンブロット法により,活性だけでなく,タンパク質自体がペリプラズムに局在していることを明らかにすると共に,免疫電顕法により,LinA,LinBがペリプラズムに局在することを確認した.また,ペリプラズム画分に存在するLinA,LinBのN末配列を決定したとこと,いわゆるシグナル配列のスプライシングは受けておらず,既知のペリプラズム局在化機構とは異なる機構で局在化していることが確認された。以上の結果は,現在報文にまとめている。
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[Publications] 永田 裕二 ら: "Puritication and Characterization of a haloakane dehalogenase of a new substrate class from a γ-hexachlorocyclohexane-degrading bacterium,Sphingomonas paucinobilis UT26" Applied and Environmental Microbiology. 63・9. 3707-3710 (1997)
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[Publications] 宮内 啓介ら: "Cloning and seguencing of a 2.5-dichlorohydroguinone reductive dehalogenase gene whose product is involved in the degradation of γ-hexachlorocyclohexane in Sphingomanas paucimobilis" J.Bacteriology. 180・6(in press). (1998)