1998 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内ATPセンサーを介した新しいシグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
09660086
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
植田 和光 京都大学, 農学研究科, 助手 (10151789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木岡 紀幸 京都大学, 農学研究科, 助手 (90234179)
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Keywords | ABCタンパク質 / P-糖タンパク質 / MDR / MRP / トランスポーター / ATP / 糖尿病 / 癌 |
Research Abstract |
ABCスーパーファミリー蛋白(ABC蛋白)は、MDRl,MDR2,MRP,MOAT,CFTR,SURl,SUR2などであり、1分子内に12から17の膜貫通部位と2つのよく保存されたATP結合領域をもつ。これらは皆ATPによって駆動あるいは制御されるが、それらの機能はポンプ、フリッパーゼ、チャネル、チャネル・レギュレーターと多様である。本研究では、SURl、SUR2、MDRl、MRPのATP加水分解反応を比較することによって、ABC蛋白が細胞環境をモニターするシグナル分子としてATPをいかに利用し、あるいはATPによって駆動されているかを解明しようとした。SURlは細胞内のATPとADPの濃度をモニターすることによって、複合体を形成している内向き整流性Kチャネルの開閉を制御する。8-azido-ATPを用いた光親和性結合実験によって、SURlのATPとの相互作用を検討した。その結果、SURlが8-azido-ATPを強く結合すること、その結合はNBD2の変異によって影響されないが、NMD2の変異によって損なわれることが明らかになった。さらに、SURlのATP結合はMgADPによって強く阻害されるが、阻害効果はNBD2の変異によって低下した。これらの結果は、NBDlがATPを、NBD2がMgADPを結合し、NBDlとNBD2のヌクレオチド結合が協調していることを示唆しており、SURlとATPの相互作用は、トランスポーターであるMDRl/P一糖蛋白質と大きく異なっていることがわかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Takada,Y.: "Non-equivalent cooperation between the two nucleotide-binding folds of P-glycoprotein." Biochim.Biophys.Acta. 1373. 131-136 (1998)
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[Publications] Kusunoki,N.: "Inhibitory effects of a cyclosporin derivative,SDZ PSC 833,on transport of doxorubicin and vinblastine via human P-glycoprotein." Jpn.J.Cancer Res.89. 1220-1228 (1998)
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[Publications] Tanabe,K.: "Direct Photoaffinity Labelling of the Kir6.2 subunit of the ATP-sensitive K+ channel by 8-Azido-ATP." J.Biol.Chem.274. 3931-3933 (1999)
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[Publications] Ueda,K.: "Cooperative binding of ATP and MgADP in the sulfonylurea receptor is modulated by glibenclamide." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 96. 1268-1272 (1999)
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[Publications] Ueda,K.: "Recent progress in P-glycoprotein research." Anti-cancer drug design. 14(印刷中). (1999)